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講義No.08093

バブルが再び起こるかも? 金融危機について学ぼう!

「バブル」とは何か?

 1980年代後半の日本で「バブル景気」と呼ばれた時代は、土地や株価がどんどんつり上がり、好景気の中で人々はぜいたくな暮らしをしていました。しかし、この土地や株価の値上がりは、実態に見合わないものだったので、ある時期を境に今度は下落に転じました。「バブルがはじけた」あと、日本経済は深刻な金融危機に見舞われ、長期停滞を余儀なくされました。

「バブル」はどこの国でも起こる

 バブル現象は、いつの時代でも、どこの国でも起こる可能性があります。最近では2007~2009年頃アメリカで住宅バブルが崩壊し、「サブプライム住宅ローン危機」が起きました。このときは投資銀行「リーマン・ブラザーズ」が破たんし、「リーマン・ショック」とも呼ばれる金融危機は世界各地に広がりました。世界中でたくさんの会社が倒産し、失業者が街にあふれました。各国の政府の財政状況も悪化しました。日本のバブル崩壊にともなう長期停滞に似た状況が、今や世界各地で現実のものとなっています。

金融危機にどう立ち向かうかが問題

 金融危機について学ぶのは「どこの国でも起こりうる」「生活に深刻な影響をもたらす」「驚くほど共通した特徴がある」からです。対策や起きたあとの対処法をどうするか、といった課題もあり、政府や中央銀行がどのように介入するのかは難しいところです。例えば「too big to fail(大きすぎてつぶせない)問題」と言われるものがあります。大規模な金融機関は倒産すると社会に与える影響が大きいことから、政府は何らかの手助けをします。しかし、いざというときに政府が助けてくれる、という気持ちがあれば、金融機関は適切な経営を怠る危険があります。
 このように社会の安定のために整えられた体制のおかげで、かえって規律が失われる状態を「モラル・ハザード」と呼びます。モラル・ハザードが原因で過剰な貸し出しが行われれば、再びバブルが起こる恐れもあるのです。

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この学問が向いているかも 経済学、経営学

東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更
経済経営学部 経済経営学科 准教授
松岡 多利思 先生

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メッセージ

 大学で勉強する意義は、物事を客観視できる広い視野を持てるようにすることです。経済学は経済に参加している個々の経済主体のインセンティブを考え、世の中の経済現象の解明や良い社会のあり方を追求する学問です。私は学問的な視点から、金融危機の原因や規制のあり方などを研究しています。
 将来、何をやりたいかわからない人は、誰かの伝記を読んだり、映画を見たりしてイメージをふくらませるといいでしょう。いろいろな人の歩みを知ると、どこかに共感する部分が見つかって将来のモデルになるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 中学生の頃から、学者への憧れがありました。学者の仕事は直接的には人の役に立たなくても、人類の知能の先端を少し広げるような尊いものだと感じていて、自分もそのような仕事に携わりたかったのです。
 高校時代は文系コースでしたが、数学も好きだったので進学先に経済学部を選びました。この頃、「ゲーム理論」で有名な数学者のジョン・ナッシュを描いた『ビューティフル・マインド』という映画を見たり、伝記を読んだりしました。彼のようにアカデミックに研究し、何か新しい発見をすることに憧れ、研究者の道を進んだのです。

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松岡 多利思 先生がいらっしゃる
東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更に関心を持ったら

 東京都立大学(現首都大学東京)は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、東京都が設置している公立の総合大学です。人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の7学部23学科で広範な学問領域を網羅。学部、領域を越え自由に学ぶカリキュラムやインターンシップなどの特色あるプログラムや、各分野の高度な専門教育が、充実した環境の中で受けられます。

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