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講義No.07994

キーワードは「住民協働」~住民組織の在り方が問われる時代~

コミュニティについて学びを深める

 非常に広範にわたる社会学の対象領域において、「地域社会学」と呼ばれる分野の中には、市町村、あるいはそれより小さな単位のコミュニティについて研究する領域があります。この領域では、市町村合併の歴史やその効果の調査、地域の再開発をはじめとする街づくり、町内会などの住民組織の機能性などが研究の対象となります。

「機能的な町内会」のポイントとは?

 あなたの住む地域にも、町内会があるでしょう。最も身近な住民組織ですが「町内会は自治体の下請け」とも言われ、その本質についてはさまざまな解釈があります。一方で、町内会は現実にさまざまな役割を担っており、その1つに挙げられるのが災害対応です。では、どのような町内会であれば、その機能を果たせるのでしょうか?
 災害はいつ来るかわからないので、重要なのは、いざとなったら、「みんなで一緒にやろう」という「住民協働」の機運を日ごろから醸成しておくことです。また近年、行政では十分対応できないことを、地域コミュニティで解決する傾向も強まってきています。東日本大震災の発生直後、行政では把握しきれない避難者の数や避難先における食料の分配や寝る場所の確保などを、コミュニティどうしが自発的に支えあって乗り切ったという実例もありました。

「フォロワー」の重要性

 自主防災組織や町内会といったコミュニティに、リーダーとなる人材は欠かせない存在です。しかし、リーダーだけではうまくまわらないこともあります。これからは、有能なフォロワーを育てていくトレーニングや研修の機会が存在感を増してくるでしょう。フォロワーとは「ついていく人、支持する人」という意味ですが、リーダーの意図をくみとり的確に対応できる有能なフォロワーがいる地域では、自然とコミュニケーションの密度が高くなり、より機能性の高いコミュニティが形成されます。優秀なリーダーとその人を支える有能なフォロワーがいる、そんなコミュニティが求められています。

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この学問が向いているかも 社会学

岩手県立大学
総合政策学部 総合政策学科 教授
吉野 英岐 先生

メッセージ

 高校時代に自分の進路を考えることは、80年にわたる自分の人生の方向性を決める大変大きな経験になるでしょう。ですから、大学に行く場合は、その意味を自分でしっかりと考え、周囲の人や先生のアドバイスを参考にしつつも、最後は自分で結論を出してほしいと思います。無数にある選択肢の中で、自分がおもしろいと思えるものを選び、将来の自分にとってためになることを、ぜひ大学で学んでください。

先生の学問へのきっかけ

 私は、中学生のころから「なぜそうなるんだろう?」という物事の原因や背景に関する探究心が旺盛でした。中学校の社会科の授業でTVのドキュメンタリー番組を毎週観て感想文を書く授業を受けたことも、貴重な経験でした。大学に入学し、2年次から社会学専攻に進み、以来今日まで研究を深めてきました。社会学は大学や先生によって得意とする手法や分野が多岐にわたっていますので、同じ社会学専攻でも別の大学や先生について学んでいたら、別の道を進んでいたと思います。そういう意味で進学した大学が自分の人生を決めたともいえます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

市町村職員/新聞記者/地方金融機関/テレビ局報道アナウンサー、営業職

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吉野 英岐 先生がいらっしゃる
岩手県立大学に関心を持ったら

 大学は「知識」を得る場であるだけではなく、「人生の目的」を考える場であり、これからの人生で自分は何をなすべきかを探求する場でもあります。人はそれぞれ固有の素質と能力を持っています。それをいかに見出し、育成していくかが教育の最大課題であると考えています。この大学での貴重な学習期間に、自己の能力と個性を伸ばし、適性を見出すことに努めてください。本学の教職員は、全力を挙げてこれに協力します。

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