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講義No.07993

「居場所がない」子どもの生活を支援する福祉施設の役割

非行にはしる子どもを支援する

 社会福祉の研究分野の中に、非行や問題行動を起こす子どもについての研究があります。非行の内容は時代とともに変わりますが、現在はどこにも受け入れられない「居場所のなさ」からくる行動が多くなっています。そうした行動を起こす子どもたちの中には、どこかで誰かが理解し支えていればここまで崩れなかっただろうという子どもがたくさんいます。虐待を受けてきた子どももいます。家での養育が期待できない場合、子どもの生活を安定させることで立ち直れるようサポートする施設があります。それが「児童自立支援施設」です。

児童自立支援施設での生活

 本来、子どもは保護者のもとで育てられるものですが、児童自立支援施設では子どもを保護者から一旦引き離し、1年半から長ければ3年程度、落ち着いた生活を送らせます。この判断は児童相談所が行います。ここではルールにのっとった生活が送られます。これを「枠のある生活」と言い、規則正しい生活をすることで子どもが自信をもてるようになるのです。施設の中には学校もあるので、教育も受けられます。
 また、この間、保護者に対しては児童相談所や施設職員が保護者自身の課題を克服する支援をしていきます。

職員の支援能力の向上にかかわる研究者

 施設の職員は親代わりです。一人ひとりのニーズに合わせた支援を行う、こういった社会福祉の専門援助者を総称してソーシャルワーカーと呼びます。人の人生を左右する責任重大な仕事ですが、それだけにやりがいがあります。
 この施設は各都道府県に設置されていますが、1カ所しかない県が多いので、職員は共同して研修をするなどして支援能力を高める努力をしています。その際、研究者は客観的なアドバイスをしたり、制度を説明したりして現場にかかわります。あまり知られていない分野ですが、これも社会福祉の一つなのです。

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この学問が向いているかも 社会福祉学、児童福祉学

東京家政大学
人文学部 教育福祉学科 教授
平戸 ルリ子 先生

メッセージ

 社会福祉は、あなたが思っているよりもずっと広い世界です。人が生き生きと生活するための支援すべてが社会福祉と言ってもいいでしょう。その中で私が専門にしているのは問題行動を起こしてしまった子どもの支援です。
 もしもあなたが社会福祉の勉強をしたいとか、子どもにかかわる仕事がしたいと思っているなら、今のうちにいろいろな大学教員の専門分野を調べて、自分の希望にぴったり合っている大学に入ってもらいたいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 私がこの分野をめざしたのは、もともと人間に関心があったことと、表面上はわからなくても、なぜいろいろな苦しみを持っている人がいるのだろうという思いがあったからでした。
 そこで子どもの福祉を学んでいるうちに、「非行にはしる子どもがいるのはなぜなのか」「学校に居場所がないのはなぜか」「育ってきた家庭はどうなのか」といった問題に関心が深まっていきました。そして、社会福祉と教育、法律という3つの分野が融合している児童自立支援施設のことを専門に研究するようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

児童相談所の児童福祉司/児童自立支援施設の専門員や児童養護施設の児童指導員/スクールソーシャルワーカー/障がい児・者の発達・自立支援に関わる支援員/小児病院の医療ソーシャルワーカー/官公庁福祉課職員

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平戸 ルリ子 先生がいらっしゃる
東京家政大学に関心を持ったら

 東京家政大学は、明治14年、127年前に職業人(教員)養成校としてスタート。仕事を通して社会とかかわり、自分の生き方を真剣に考える堅実な女性を育ててきました。資格取得、専門教育への学生の満足度は外部調査で全国第一位を連続獲得。専門職に強い大学です。今までも、これからもこの姿勢を変える事なく「自分の力で夢をかなえ、自分の道をしっかり歩く女性」をていねいに支え続けます。

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