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講義No.07980

未知なる微生物をハントせよ! ~微生物の可能性を探る~

抗生物質も微生物から発見

 微生物の世界は目には見えません。日本は微生物の種類が豊富だと言われていますが、現在発見されているのは地球上の微生物のうち、わずか5%ほどだと考えられています。微生物と私たちの生活には、どんなつながりがあるかわかりにくいのですが、薬の3分の1は微生物の研究から生まれたものです。この点だけでも微生物の恩恵を受けていることがわかります。未確認微生物をハントする研究が進められていて、知られていない微生物とその微生物が作り出す化学物質を見つけ出すことを「ケミカルハンティング」と呼んでいます。

危険を見つける「ウイルスハンティング」

 一方、人間に害を与える微生物を見つけることもあります。近年よく耳にするウイルスも微生物や菌と関係が深いのです。遺伝子の配列から生き物の特長を明らかにする「ゲノム学」を使って、新ウイルスを発見することも可能です。これだけグローバル化が進んだ現在、ウイルスや菌も飛行機とともに日本に入ってくることも考えられます。日本にはいないウイルスの感染を知らせるニュースを目にするようになり、「〇〇ウイルス」という言葉を耳にする機会も増えてきました。病気にかからないために、病気を引き起こすウイルスを知る、こんな「ウイルスハンティング」の研究も行われているのです。

機能性食品の開発にも関係する「ゲノム学」

 また、ゲノム学には多くの可能性が秘められています。これまで、交配合の繰り返しにより新しい農作物が作られてきましたが、ゲノム学を使えば時間をかけずに新しい品種を作り出すことも可能です。例えば、最近注目されている機能性食品ですが、栄養価の高い農作物を、ゲノム学を応用して作り出すことが始まっています。栄養価の高いものを遺伝子レベルで見分けて交配するのです。農産物の価値の一つの基準となっている甘さや香りなどがゲノム学の力で調整できる日も近いでしょう。ゲノム学は、生物学、環境学、食品学、薬学、コンピュータ科学と横断した学びができるのが面白いところです。

まだ知られていない生物=宝の山

夢ナビライブ2017 東京会場

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日本に眠る新種発見の可能性

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私たちの生活を豊かにする微生物

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新ウイルスの発見方法

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 応用微生物学、分子生物学

東京家政大学
家政学部 環境教育学科 教授
藤森 文啓 先生

メッセージ

 人類がこれまでに発見している微生物(細菌・菌類)は自然界の中で本当にわずかです。日本は南北に長く、多様な微生物がいる国です。この中には、生活を劇的に変えてくれる可能性を秘めた微生物がいるかもしれません。
 研究室では、人間にとって有益な薬・薬品・製品などの原料となる微生物について探究しています。思いもよらない応用ができるかもしれないので、研究は楽しいのです。このような活動は巡りめぐって、暮らしを豊かにすることにつながるのです。一緒に未知の微生物を発見し、生活をより良くできる方法を探していきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私は農学部の出身です。植物を研究しているうちに「ウイルス」に興味が湧き、動物、人間、社会へと関心ごとが広がっていきました。そして製薬会社で薬の研究開発を担当した後、大学で教鞭をとることになったのです。
 地球上には素晴らしい未知の微生物が多数生息しています。ミクロの世界で生きる微生物たちを研究すると、「人間の何か」が見えてくる気がしています。ミクロの研究進めることで地球でしか生きられない生物の特徴をひもとき、宇宙のはじまりを知ることへとつながる可能性も秘めています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

食品会社品質管理/研究助手/試薬販売メーカー/バイオベンチャー研究員/中高理科教員/大学院進学

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藤森 文啓 先生がいらっしゃる
東京家政大学に関心を持ったら

 東京家政大学は、明治14年、127年前に職業人(教員)養成校としてスタート。仕事を通して社会とかかわり、自分の生き方を真剣に考える堅実な女性を育ててきました。資格取得、専門教育への学生の満足度は外部調査で全国第一位を連続獲得。専門職に強い大学です。今までも、これからもこの姿勢を変える事なく「自分の力で夢をかなえ、自分の道をしっかり歩く女性」をていねいに支え続けます。

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