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講義No.07970

マヤ文明の歴史は、なぜ2000年以上も続いたのか?

南北アメリカ大陸で最も発展した文明

 マヤ文明とは、紀元前1000年頃から16世紀頃まで、現在のメキシコのユカタン半島から、ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラスといった国々のあたりで栄えた文明です。4万から5万のマヤ文字を持ち、優れた天文学や暦を用いていた、先スペイン期(スペインに侵略される前の時代)の南北アメリカ大陸で最も発展した文明の1つでした。最盛期の8世紀頃には、1都市につき6万人から10万人もの人々が、この一帯でいくつもの王国を形成していたのです。

文明の多様性による持続可能な発展

 マヤ文明は、非常に洗練された石器を用いてピラミッドや都市まで築くことができる高度な技術を持っていました。また、大河流域で形成されることが多かった世界のほかの地域の文明と違って、ジャングルやサバンナ、ステップ地帯、針葉樹林など、さまざまな自然環境の中でも発展することができたという特徴も備えていました。しかし、2000年以上もの長きにわたってマヤ文明がその歴史を絶やすことがなかった最大の要因は、それぞれの王国が文明の多様性を維持し続けていたからではないかと考えられています。
 1492年にコロンブスがアメリカ大陸をいわゆる「発見」してから、マヤ文明の栄えた地域はスペイン人による侵略を受けますが、それからさらに200年、1697年に最後の王国がスペインに併合されるまで、マヤ文明は存続し続けました。

挑戦しがいのある研究対象

 巨大な統一王国による統治ではなく、多くの王国による多様な文化を有していたマヤ文明ならではの特徴が、持続可能な発展につながっていったと考えられています。マヤの末裔(まつえい)となる人々は今も800万人以上いて、計30のマヤ諸語を話す人々は現在も存在するなど、その文化は生きた形で現代も受け継がれています。いまだに数多くの学問的な謎を残すマヤ文明は、研究者にとって挑戦しがいのある研究対象であることは間違いありません。


この学問が向いているかも 考古学、人類学、歴史学

茨城大学
人文社会科学部 人間文化学科 教授
青山 和夫 先生

先生の著書
メッセージ

 私は1986年から、中米のホンジュラスとグアテマラでマヤ文明の調査をしています。私はこれからも、マヤ文明を通じて、「私たち人類とはいったい何なのか」ということについて、勉強していきたいと思っています。特に、マヤ文明の成功した例や失敗した例から、人類がどのような方向に進むべきなのかということについて学びたいと思っています。歴史から学ぶことはたくさんありますが、「日本人とは何か」ということについても、マヤ文明を通じて考えることができると思っています。

先生の学問へのきっかけ

 学生時代は、弥生時代に使われた石包丁についての研究など考古学を専門にしていました。
 その後、海外から日本を見てみたいと考え、青年海外協力隊に参加して、中米の国・ホンジュラスにあるマヤ遺跡の調査・保護活動に参加しました。ホンジュラスやグラテマラで活動に取り組むうちに、マヤ文明に奥深い魅力を感じ、それから約30年間、マヤ文明の研究に取り組んできました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

博物館学芸員/高校教員/県庁職員/市役所職員

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青山 和夫 先生がいらっしゃる
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 茨城大学は、人文社会、教育、理、工、農の5学部からなる中堅的地方総合大学です。校地は水戸・日立・阿見の3地区に分かれており、各キャンパスとも学生を中心とした環境づくりを進め、教育研究施設の充実を図っています。幅広い教養教育と高度の専門教育により専門家として自立できる人材を育成するため、学部・大学院にて多様な学習の場を用意し、各分野で世界を先導する研究活動を推進しています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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