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講義No.07923

夢の自動運転自動車を開発せよ!

時速100キロの掃除ロボット?

 もしも掃除ロボットが時速100キロで動いたら、それは、目的地を設定すると道路の障害物を避けて、勝手に走行する自動運転の車と同じです。簡単にいうと、自動運転とは「認知する」「判断する」「操作する」という人間の脳が行うことを、コンピュータが代わりに行うシステムのことです。自動運転の車は、センサーで「見て」、人工知能で「考えて」、ハンドルやブレーキなどを「動かす」ので、「移動ロボット」の仲間と考えられるのです。

自動運転はGPSよりもセンサーが大切!

 システムの中でもセンサーは特に大切なツールです。道路の形・傾斜・信号・障害物・通行者の動きなど、多くの情報を集めることが必要なので、解像度が高いレーザー光線センサー、動きをとらえるのが得意な電波センサーなど、多種類のセンサーやカメラを組み合わせて用います。道路状況が複雑な市街地よりも、白線に沿って走ればいい高速道路の方が、実用化が早いと考えられるのです。
 また、人工衛星から位置情報を得るGPS(全地球測位システム)も使いますが、地震などの地殻変動がおこると実際の道とズレてしまうため、車自体が随時、情報を集めて地図をつくる研究も進められています。

コンピュータに判断できないこと

 研究開発では、走行実験をしてデータを取り、解析し、整理して、いかにコンピュータへの指令(プログラム)を見通して改善するかを工夫します。自動運転自動車の実用化への課題は、車に搭載するセンサーがとても高額なことや地図の整備不足、さらにコンピュータが不測の事態を判断できないことです。例えば、工事現場で、警備員によって合図の仕方が異なると、コンピュータは認識することができないのです。
 しかし、自動運転が広まれば、高速道路などの遠距離を楽に運転することができますし、公共交通機関がない過疎地の高齢者が病院や買い物に行くことなどが容易になります。自動運転システムは、これから日本の将来に大きく貢献する技術なのです。


この学問が向いているかも ロボット工学、情報処理工学、機械工学

金沢大学
新学術創成研究機構 未来社会創造コア 自動運転ユニット 准教授
菅沼 直樹 先生

メッセージ

 目的地を設定するだけで、自動車が勝手に動いて、あなたを連れていってくれる……そんな夢のような研究がいま、日本でも盛んに行われています。あなたが暮らす街で、自動運転の車が走る時代が近づいているのです。
 私の研究室では、国内メーカー各社と協力し、認知・判断・操作まで、自動運転の開発にトータルに関わっています。GPSを使わない研究や、市街地の走行実験も進めています。もし、この最先端の研究に興味がある人は、ぜひ金沢大学へ、私の研究室へ入ってみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 自動車の町・愛知県豊田市の出身です。大学進学では、興味があったコンピュータと、何か動くものを研究したいと思い、機械系の学部に進み、「移動ロボット」の研究室に在籍しました。
 当時、「車輪が付いたロボットが高速で動いたら面白いな」と考えていました。すると指導の教授がいきなり自動車を一台買ってきて、「これで好きなように研究していいよ。自動で動かしてみたら」と言ったのです。これが、自動運転自動車の研究を始める出発点になりました。それ以来、20年近く、自動運転の研究の第一線で活動しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

研究室の卒業生の一部は、自動車メーカーや自動車部品供給メーカーに就職し、自動運転自動車開発現場の最前線で活躍しています。

大学アイコン
菅沼 直樹 先生がいらっしゃる
金沢大学に関心を持ったら

 金沢大学は150年以上の歴史と伝統を誇る総合大学であり、日本海側にある基幹大学として我が国の高等教育と学術研究の発展に貢献してきました。本学が位置する金沢市は、日常生活にも伝統文化が息づき、兼六園などの自然環境に恵まれ、学生が思索し学ぶに相応しい学都です。江戸時代から天下の書府とも呼ばれ、伝統の中に革新を織り交ぜて発展してきた創造都市とも言えます。「創造なき伝統は空虚」との警句を胸に刻み、地域はもとより幅広く国内外から来た意欲あるみなさんが新生・金沢大学への扉を共に開くことを期待しています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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