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講義No.07787

「株式会社」を使うためのルール「会社法」

イギリスで生まれた株式会社

 自営業や公務員ではない人の多くが働いているのが「会社」で、その多くが「株式会社」という組織でしょう。この株式会社という仕組みは、19世紀半ばにイギリスで生まれました。当初は鉄道など大きな事業を行うためのものでした。株式会社は「株」を多数の人に買ってもらい、事業の資金を得るわけですが、この仕組みのメリットは、事業が失敗したとしても、出資者が出資額以上の個人資産で責任を負う必要がない点です。この利点に小規模の経営者たちも気づき、株式会社は次第に中小企業も使える仕組みになっていきました。

「会社法」とは

 会社に関しての法律が「会社法」です。法律というと、「悪いことをしたときの罰を決めたもの」というイメージがあるかもしれませんが、この法律は仕組みを使うための「ルール集」のようなものです。その初期は「便利な仕組みができたので、これに従ってください」という意味がありました。しかし、世の中が変化していくと、法律が古くなるという現象が起こります。例えば、以前は出資者が7名以上必要だったのですが、現行の会社法では最低数を定めていません。

変わる会社法が守るべきもの

 この変更には次のような事情がありました。出資者が7名必要だと、ある会社が子会社を作る場合、本当は必要ではない出資者を用意しなくてはなりません。資本の99%を親会社が用意して、残りの1%を取締役など7人に出資してもらい株主になってもらって、会社設立の時に親会社が株を買い取り事実上親会社だけが出資者になる、という手間をかけていました。しかし「こんな手続きだけを重視するのは意味がない」ということで、法律が変わりました。
 このように、会社法は事業を行いやすいように変わることがあります。しかし、使い勝手のよさだけを追求すると、会社は利益の追求ばかりに突き進み、事業の公正性の確保がおろそかになります。会社法は営利性と公正性のバランスがとれるようにルールを提供している法律なのです。

なぜ多くの企業は株式会社なのか

夢ナビライブ2016 東京会場

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なぜ株式会社が増えたのか

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株式の仕組み

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この学問が向いているかも 法律学

成城大学
法学部 法律学科 教授
今野 裕之 先生

メッセージ

 私の専攻は会社法です。会社というと、「お父さん、お母さんが働いている場所」ということで終わってしまうかもしれませんが、会社というのは当然最初からそこにあったわけではなく、誰かが作った、あるいはみんなが作ったものです。どうやって作ったのだろう?私にも作れるのかな?一人でもできるのかな?ということが気になったら会社法を一緒に学びましょう。

先生の学問へのきっかけ

 弁護士の資格も持つ「会社法」の専門家です。私が小学生だった昭和30年代の日本は高度経済成長期で、テレビ、電気釜、電気冷蔵庫、電気洗濯機、エアコン、自動車など多くの製品が家庭に入ってきました。製造・販売していたのは、ほとんどが日本を代表する会社で、生活が便利で快適になる一方で、四大公害に代表されるような大きな社会的問題も引き起こしました。
 企業の活動に負の部分もあることを実感し、その負の部分をどうしたらなくすことができるかを考えるようになり、会社の活動と法規制の問題に興味を持ちました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

弁護士/公認会計士/税理士/経営コンサルタント/企業法務部

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今野 裕之 先生がいらっしゃる
成城大学に関心を持ったら

 成城大学は小田急線「成城学園前」から徒歩3分の閑静な住宅街にあります。キャンパス内には幼稚園から大学院まであり、学内の敷地を幼稚園児、小学生が歩いています。また、学園の正門には扉が無く、24時間開放されており、さらに大学の周囲には高い塀はなく、低い生垣があります。それは、この地が成城学園を中心に開けた町だからです。在籍者数も5800名という小規模の大学ですので、成城大学では少人数教育の実践(各学部ゼミナールが必修、卒業論文も法学部を除いて必修)に力を注いでいます。

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