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講義No.07733

信号機がいらなくなる? 「自動運転システム」に高まる期待

自動運転システムに必要な制御の研究

 世界各国で活発な研究開発が進められている自動車の「自動運転システム」を実現するには、まず、自動車自体の運動方程式を立て、その動きを制御するための方法を、数式を用いて考え、コンピュータでシミュレートしていくことが必要になります。自動車の動きを制御する際には、走る場所の地形や道路の状況、信号機の情報、周囲を走るほかの車の情報などを取り込むことが必要になります。

今までにない自動車の使い方が実現?

 現時点での自動運転システムの課題としては、自動車の周囲の情報を取り込むためのセンサーが非常に高価なことや、日本では信号機の動作情報が警察に管理されているために自由に使えないこと、天候や路面のコンディションなど、制御に必要な周辺情報の複雑で不確かな事象の動きのモデル化が難しいことなどが挙げられます。
 しかし、こうした自動運転システムが実用化されると、今までにない自動車の使い方が可能になると考えられています。例えば、交差点の信号でぎりぎり止まらなくてもすむような加減速をして走ることができるようになるので、最適な燃費で走れることで省エネルギーや環境対策に良い効果をもたらします。交通渋滞も起こりにくくなるでしょうし、もしかすると信号機自体が必要でなくなるような社会になるかもしれません。

社会の枠組みを大きく変える可能性

 これからさらに高齢化社会が進行する日本では、自分で運転することが困難な高齢者でも移動に不自由しない自動運転システムは、非常に大きな需要があると考えられています。自動車の自動運転システムを実際に社会の中で利用できるようにするためには、法律の問題もありますが、現時点でもいくつかの地方自治体や企業、大学などが協力して、自動運転システムの実証実験の取り組みが続けられています。今の社会の枠組みを劇的に変える可能性を秘めた自動運転システムの研究には、大きな期待が寄せられているのです。

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この学問が向いているかも 工学、制御工学

工学院大学
工学部 電気電子工学科 准教授
向井 正和 先生

先生の著書
メッセージ

 私は、「制御工学」を専門としています。ものを制御するためには、まずそのものを数式で表現して、それに対する制御方法を考えていきます。例えば自動車であれば、その自動車の運動方程式を立てて、それに対する制御方法を、数学を駆使して考えていくわけです。
 ですから、この分野を志そうと考えているなら、ぜひ、数学や物理などを基礎として大切に勉強してほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃からものを作ったり、仕組みを考えたりすることが好きでした。電気情報学に興味を抱き、大学から制御工学の分野で理論研究に携わってきました。
 制御工学とは、最近世界的に注目されている自動車の「自動運転システム」でも重要な役割を果たしている研究です。この制御の理論を応用すると、例えば、コンピュータや電化製品の基盤(マザーボード)など、千単位のポイントを溶接するのに機械をどう動かせばもっとも効率化できるかを導き出すことも可能になるなど、さまざまな分野で応用できることが期待されています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自動車メーカー技術者/自動車部品メーカー技術者/電気設備会社技術者/タイヤメーカー技術者/通信会社技術者/電気部品メーカー技術者・営業/家電メーカー技術者

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向井 正和 先生がいらっしゃる
工学院大学に関心を持ったら

 工学院大学は、2017年に創立130周年を迎えた、伝統のある大学です。2019年4月から、専門性を高めた知識を得られるように、先進工学部の「応用物理学科」と「機械理工学科」では各学科を2専攻に分け、きめ細かな学修ができる体制に変わりました。
 応用物理学科には応用物理の分野を究める「応用物理学専攻」と宇宙関連分野を学ぶ「宇宙理工学専攻」を、また機械理工学科には従来の機械の知識を学びながらグローバルな視点を養う「機械理工学専攻」とパイロットライセンスの取得をめざす「航空理工学専攻」を設置します。

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