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講義No.07727

「フィールドワーク」と「データ」から、発展途上国について考える

発展途上国とは?

 「発展途上国」には、貧困、格差、紛争など厳しい現実に直面している国やエリアというイメージを持つ人が多いでしょう。多くの発展途上国の現実には、日本にいる私たちの想像を絶するものがあります。国によって差がありますが、約13億人もの人口を持ち、近年、高い経済成長率を見せている中国も、発展途上国の1つです。日本の87%ほどの国土に約3,000万人が暮らしているマレーシア、日本の5倍以上の国土に約2億5000万人が住むインドネシアも、発展途上国です。ほかにもアジア、アフリカ、ラテンアメリカ、オセアニア、欧州、中東などに、発展途上国とされる国々(地域)があります。

都市と農村の著しい格差

 実際に、こうした国に足を運び、現実を自らの目と耳、感性でとらえることは、離れた日本でテレビやインターネットを通して見るよりもずっと衝撃的です。中でも、これらの国の中にある「格差」には驚きを禁じ得ません。例えば、一見のどかな田園地帯に見える農村の中で、幼児売春が横行していることがあります。スラム街や都市のネオン街ではなく、日常生活が営まれている、まさにその場でこうした犯罪が行われているのです。また、非常に貧しいエリアの数キロ先には、近代的な都市景観が広がっていることもあります。つまり、都市と農村のすさまじい格差、都市の中でも広がる格差が、どの発展途上国にも認められます。この格差が、発展途上国を定義づける1つの現実と言えるかもしれません。

「経済学」という手法

 経済学にはさまざまな手法があり、その1つに仮説を立て、さまざまなデータを駆使して、それを検証する方法があります。例えば、所得水準の向上とともに環境破壊が進むが、一定期間を過ぎると環境破壊に歯止めがかかるという仮説「環境クヅネッツ・カーブ」を、データをあてはめて検証する研究などです。こうしたデータを駆使する研究方法とともに、現地を訪れるフィールドワークから各国の経済の現状を明らかにすることができるのです。

発展途上国の経済分析から見えてくるのは?

夢ナビライブ2016 大阪会場

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発展途上国の経済

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発展途上国の風景

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この学問が向いているかも 経済学、社会学

大阪市立大学
経済学部 経済学科 教授
森脇 祥太 先生

メッセージ

 インターネットが普及した現代では、すべての「オーソリティー(権威)」が音を立てて崩れています。その中で大切なことは、情報に対する感度を鋭くすること、思考を「ボーダレス化」することではないでしょうか。同時に、学生時代は世のため人のために何ができるかを、自由に考えられる時期です。社会人になったらできなくなることも多いので、学生時代には、自分のために考えることを6割、あとの4割は社会のために一生懸命考えることに取り組んでほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 兼業農家に生まれ、農業という仕事を小さい頃から身近に感じていました。大学4年生のとき、就職してサラリーマンになる自分が想像できずに留年しました。その留年がきっかけで出会った教授が、研究の一環で行っていた「農村体験のフィールドワーク」に、私も参加するようになったのです。農村で育ったこと、山登りが好きで野外活動が性に合っていたこともあり、農村体験を重ねるとともに、大学院に進学し、経済学の研究者をめざしました。現在は、経済学の研究のほかに、学生と共に東南アジアなどの発展途上国を訪れる活動をしています。

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森脇 祥太 先生がいらっしゃる
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 大阪市立大学は、日本最大の公立大学です。また、大阪市内唯一の総合大学であり、都市とともにある大学として、社会の発展に寄与する多くの人材を送り出してきました。全8学部と多彩なフィールドを用意しながらも、少人数授業で教員と学生が同じ目線で学習できるアットホームな大学です。自由な学風、最新設備等、本学には若い皆さんのチャレンジを後押しする環境が備わっています。是非大阪市立大学で学び夢をつかんでください!

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