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講義No.07614

教育における家庭環境の影響と解決への動き

データに表れる教育現場での貧困問題

 子どもの貧困が教育に及ぼす影響が深刻化しています。統計上の「相対的貧困ライン」と呼ばれる年収約200万円(3人世帯の場合)以下の家庭が増えています。また、ひとり親家庭は両親がそろった家庭よりも4倍以上も貧困に陥りやすいと言われています。そして困難な家庭環境にある子どもの学力の低下や不登校率の高さがデータとして明るみに出てきました。原因としては、保護者が仕事に追われていたり、病気だったりしてなかなか子どもに手をかけられないことや、学習の習慣ができていないことのほか、周囲にも学歴の高い人が少なく、進学への興味や関心もないため学習意欲がないことなどが考えられます。このような格差はどのように克服していけばいいのでしょうか。

スマホやゲーム機を持っている子こそ要注意

 教育の現場では長らく「子どもたちは皆平等で、豊かな可能性を持っているもの」として、子ども一人ひとりの家庭環境の問題が学力に結びつくことを口に出すことがはばかられていました。また貧困の実態も把握しづらい部分もあります。例えば、子どもがスマートフォンやゲーム機を持っている、毎日お菓子を買い食いしている、といったケースは、むしろ困難な家庭環境にある子どもに多く見られる現象です。そして、それが低学力とも結びついているのです。

調査で得られたデータの活用

 しかし、貧困と、成績や出席状況との関連が、調査によって明らかにされたことにより、学校や教育委員会、NPO法人などが動いて、生活保護や就学支援のアドバイスをしたり、子どもの学習支援をしたりといったサポートを行う動きも出てきました。
 「教育社会学」は、調査によって実態に迫り問題に肉薄する学問です。調査で得られたデータを現場で活用することが望まれます。困難な状況にある子どもの支援策の策定や予算の確保には、調査で得られたエビデンス(根拠)を提示する必要があります。現場から得られたデータは、問題の解決のための貴重なエビデンス(根拠)となるのです。

教育の常識をとらえ直す~教育社会学入門~

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この学問が向いているかも 教育社会学

日本女子大学
人間社会学部 教育学科 教授
藤田 武志 先生

先生の著書
メッセージ

 大学の4年間は、いろいろな人と出会い、自分と違う環境や考え方で育った人の価値観に触れることもたくさんある貴重な時間です。
 教員の立場から見ていると、4年間で学生はものすごく成長します。ですから大学に入る前に、「どんな人になりたいか」「この4年間で何をやりたいか」をきちんと考えて、あなたが目標とする人になれるよう、4年という時間をかけて、努力してもらいたいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 小学校時代の恩師の影響から、自分も子どもたちに教える経験をしたいと、大学時代に「塾講師」のアルバイトを始めました。
 その中で、「お母さんが喜ぶから勉強している」、「お母さんの期待を裏切りたくないから勉強する」という子どもたちの声に気づきました。勉強が自分自身の成長や将来につながることであり、知ることや考えること自体が楽しいことだと子どもたちに伝えたいと考えていたのに、何かが違うと感じるようになり、教育現場の問題を研究し、子どもや教育の現状について考えたいと思うようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

教員/教育関連企業社員/IT企業営業/銀行員/保険会社社員

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藤田 武志 先生がいらっしゃる
日本女子大学に関心を持ったら

 日本女子大学は、「日本で最初の日本を代表する女子大学」という意を込められて名付けられました。創立は1901(明治34)年、110余年の歴史をもつ伝統ある女子総合大学です。創立以来「自らの人格を高め、使命を見いだして前進する」という理念のもと、社会で力を発揮できる思考力・実践力を育てることに力を注いできました。女性の生き方の選択肢がますます多様化する今の時代、可能性は無限に広がっています。日本女子大学は、自分の個性や資質を再発見し、あなたらしく輝くための生き方を存分に追求できる大学です。

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