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講義No.07566

社会問題の解決に挑む「社会起業」とは?

ビジネスで社会問題の解決にチャレンジ

 私たちの社会は、「貧困」や「差別」、「格差」などさまざまな問題を抱えています。国内や海外のこうした社会問題を解決するには、ボランティアやNPO・NGOの活用、政府や国連の施策などいくつかの方法がありますが、そのひとつとして注目されているのが「社会起業」です。社会起業とは、社会問題を解決するために立ち上げる社会貢献事業のことです。これはボランティアや寄付、税金などによって運営されるものではありません。あくまでもビジネス的手法を用いて収益を上げながら、継続的に社会問題の解決にチャレンジしようという取り組みで、こうした実践をする企業のことを「社会的企業」と呼びます。

革新的なアイデアで勝負する

 1991年にロンドンで生まれた企業「ビッグイシュー」は、代表的な社会起業の例です。ホームレスの人が路上で『THE BIG ISSUE』という雑誌を販売し、売り上げの一部を収入として得ることで自立を支援する事業です。2003年には日本版もスタートし一定の成果を上げています。350円の雑誌を1冊売ると180円が彼らの収入になります。また大阪のホームレス支援団体「Homedoor」では、ホームレスの人による自転車修理事業を行っています。彼らの収入源である空き缶集めに自転車が必需品で、パンクや故障修理に長けた人が多いという点に着目したビジネスです。
 これらに共通するのは、一方的に仕事を提供するのではなく、「彼らに何ができるのか」「彼らが何をしたいのか」といったニーズを発掘し、それを生かしたビジネスであることです。また、事業を継続し、一般企業との競争に勝ち残っていくためには、革新的なアイデアや戦略、異文化に対する理解が必要不可欠です。

原動力は社会問題への強い関心

 事業をビジネスとして成立させるためには、当然、生産性や利潤を追求しなくてはなりません。しかし、社会起業において重要な原動力は、私利私欲ではなく社会問題や国際協力への強い関心と問題解決に向けた熱意なのです。

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この学問が向いているかも 社会学、社会福祉学、開発学、国際関係学

関西学院大学
人間福祉学部 社会起業学科 教授
武田 丈 先生

先生の著書
メッセージ

 あなたは大学を卒業後、どんな仕事に就きたいと考えていますか? 世界には、「差別」や「紛争」、「貧困」、「格差」など、さまざまな課題があります。同じ働くのであれば、自分や家族のためだけに働くのではなく、社会問題の解決に貢献しながら働きたいと思いませんか? 社会起業学科では、さまざまな社会問題を解決するための社会貢献事業の立ち上げ方、またその運営方法、社会的企業やNPO・NGOで働くためのスキルを学ぶことができます。ぜひ私たちと一緒に勉強しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 中学・高校時代はアメフトに打ち込んでいました。無人島でのキャンプで出会った指導役の大学生に憧れて、大学生になるとキャンプリーダーを経験しました。またバックパックでの海外旅行で異文化に興味を抱いたり、児童相談所での実習で、子どもたちと向き合う中で、社会問題や社会福祉などに関心を持つようになりました。旺盛な探求心と軽快なフットワークは学生時代から変わらず、今もフィリピンをはじめ世界中に現地調査に出かけるなど研究活動を続けています。知らない人と出会い人間関係を築く喜びや異文化を学ぶ楽しさがあります。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

NPO法人事務局長/食品会社海外営業/観光開発会社総合職/市役所行政職/飲料メーカー営業職/製薬会社MR/高速道路会社総合職/住宅開発会社営業職/医療機器メーカー営業職

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武田 丈 先生がいらっしゃる
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 スクールモットーである"Mastery for Service"は、「奉仕のための練達」と訳され、隣人、社会、世界に仕えるため、自ら鍛えるという関西学院の人間として目指すべき姿を示しています。
 1889年にアメリカ人宣教師W.R.ランバスによって創立された関西学院は、このスクールモットーを体現する、創造的かつ有能な世界市民を育むことを使命とし、現在、関西学院の3つのキャンパスでは、約2万人の学生が個性あふれる11学部で学んでいます。

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