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講義No.07564

食べるだけで肥満を防げる「夢の食品」とは?

「ダイエット」という言葉がなくなる?

 「食べるのを我慢したり、キツい運動をしなくても、理想体重を維持できたらいいのに」と考えたことはありませんか?
 実は、食べるだけで肥満を防ぐことのできる食品の研究が進んでいます。ダイエットや医薬品に頼らず、普段通りの食生活で肥満を防ぐことができれば、高血糖や高血圧、脂質異常症など、肥満が主因である生活習慣病の予防にもつながり、健康寿命を延ばせるはずです。食品の機能性と人間の健康との関連を、科学的に解明する学問が「食品学」です。

「副作用」は、嬉しい現象だった

 研究が進められているのは、熱帯アジア原産の「黒ショウガ」です。原産国では800年ほど前から、滋養強壮効果があるので出産後の体力回復によいが、体が熱くなる副作用のある食材として、煎(せん)じて飲んだり、調味料として使われていたことがわかっています。暑い地域なので、体が熱くなるのはありがたくない「副作用」ですが、体温が上がるのは、黒ショウガに含まれる何らかの成分が、体内のエネルギーを消費しながら燃やしていることにほかなりません。実験の結果、エサと同時に黒ショウガの成分を与えたマウスは、ほかのマウスより体重が増えなかったほか、培養細胞中の中性脂肪量が減少することも判明しました。

普通に食べても太らない時代が来る!

 肥満を防ぐ食品の研究は世界中で行われていますが、「決定打」と呼べそうなものはわずかです。その中で黒ショウガは、フラボノイド系の物質がエネルギー燃焼に関わっていることが確定的と見られています。さらに、800年も前から食されていた自然素材ですから、病院で処方する抗肥満薬などより低リスクであることは、ほぼ間違いないでしょう。
 「どのような仕組みでエネルギーが燃えるのか」「どの程度の量が効果的か」「本当に害はないのか」など、解明しなければならないことはまだまだ残っています。それでも、好きなものを普通に食べても太らない時代は、目の前に迫っているのです。


この学問が向いているかも 食品学、栄養学

南九州大学
健康栄養学部 食品開発科学科 教授
紺谷 靖英 先生

メッセージ

 かつて「肥満」は、先進国だけの問題と考えられていました。しかし近年、発展途上国でも肥満者の割合が増えており、今や世界的な問題ととらえられています。そもそも、人はなぜ太るのでしょう? 太ったら、なぜよくないのでしょう? 食事制限や運動以外に、体重を落とす方法はないのでしょうか?
 これらの疑問に対して、身体を構成する脂肪細胞の観点から、食品の機能性について研究が進んでいます。興味を感じたら、南九州大学で一緒に研究しませんか。

先生の学問へのきっかけ

 小学生の頃から生き物に興味があり、昆虫を捕まえて飼ったり、昆虫標本を作成するのが好きでした。大学では生き物のメカニズムを研究するため、生化学を専攻しました。複数の大学や、病気と寿命の関係を調べる国立機関で研究活動を続けるうちに、生きるために絶対に必要な「食べる」ことと、健康との関連を究明する、現在の研究テーマにたどりつきました。
 健康で、長生きするためには、肥満を防がなければならないことが医学的にハッキリしています。食品の機能性を追究すれば、我慢せずに食べても太らない食べ物が開発できるはずです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

食品会社(製造・マーケティング・研究開発)/中学校・高等学校教員

大学アイコン
紺谷 靖英 先生がいらっしゃる
南九州大学に関心を持ったら

 南九州大学は、豊かな自然と温和な気候に恵まれた南九州の環境の中で、創造性に冨み、人間性と社会性豊かな人間を育成するとともに、食・緑・人に関する基礎的、応用的研究をすすめ、専門分野において社会に貢献できる人材を育成します。
 また、卒業する学生全員が、笑顔で社会人生活へと踏み出せるよう、入学直後から学生一人一人に対応した丁寧で確実な就職サポートをしていきます。
 さらに、各学部・学科の専門分野に不可欠な資格から、一生自分を支えてくれる国家資格まで、多岐にわたる資格取得のサポートを行っています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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