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高知県立大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 介護、
  • 生活支援、
  • 価値観、
  • 生活、
  • コミュニケーション、
  • 支援、
  • お年寄り、
  • 衣食住

よい介護とは? 介護の魅力とは?

一人ひとりの異なる人生を理解し尊重する

 介護における「生活支援」というのは、誰にでもできると思われがちですが、実は多様極まる内容です。それは、価値観や生活スタイル、長く生きて来られた生活歴など、一人ひとりの人生がさまざまだからです。お年寄りは皆同じように見えても、「来(こ)し方」は一人ひとり異なっています。それを理解して、さらに尊重して支援をする必要があります。そのためには、自分だけの「ものさし」という尺度では測れません。

自分の基準の「ものさし」だけが絶対ではない

 『ドラえもん』を思い出してみてください。ジャイアンの家は一食分のカロリーが多いですから、家族みんながジャイアン的な体形になるのです。おかずの品数は不明ですが、カロリーが高いのは彼の家では当たり前なのでしょう。もしジャイアンが、のび太の家でご飯を食べたら、かなり物足りないでしょう。そこで、自分と違うから「おかしい、変だ」ではなく、「ふうん、そうなんだ。なるほどなー」と思えたら、「ものさし」に弾力性が生まれたということです。自分なりの基準も、ある時期までは必要ですが、自分のものさしだけが「普通」で「絶対的なものだ」というのは、思い込みにすぎません。

絶対に正しい答えはなく、枠もない

 「ものさし」の種類をいろいろ用意する、そして弾力を持たせることは、介護の仕事を続けていく上で、精神的なストレスを軽減してくれます。特にこれから増えていく在宅や施設での介護では、衣食住の好みも可能な限り尊重して、その人らしい生活が継続してもらえるような支援が必要となります。これには柔軟に人と関われるコミュニケーション能力も必要ですし、正しい答えや、絶対的な生活指針などは存在しません。満点もありません。介護する側の枠にはめるのではなく、介護される人の生き方を尊重するのが介護での大切なポイントです。その人に必要とされ、その人の人生から学びを受け取る、そうした双方向の関わりが、介護の魅力なのです。

この学問が向いているかも 介護福祉学


社会福祉学部 社会福祉学科 准教授
三好 弥生 先生

メッセージ

 介護の役割である「生活の支援」は一見、誰にでもできそうですが、対象者一人ひとりの生活歴・生活スタイル・価値観などを理解し、尊重する支援は、簡単ではありません。中には、認知症など、言葉でのやり取りが難しく、こちらが思いを汲み取って対応する場面もあります。しかし、思いが伝わると、介護する側・される側双方が「とても嬉しい」気持ちになります。
 介護は、自分が必要とされていることを直(じか)に実感できる魅力的な仕事です。将来は教育職や専門職をめざすことも可能です。一緒に学んでみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 看護師になったのは自立し、やりがいをもって働き続けることができると考えたからです。私のキャリアは、急性期病棟での看護師からスタートしました。やがて、医療的にはそれ以上良くならない状態でも家族の負担増などで家に帰れない高齢者の「社会的入院」が増加してきました。「介護」という言葉が出てきて、短期間に広まっていった過渡期でもあったのです。2000年に介護保険制度が始まる前年、デイサービスセンターでの仕事をきっかけに、介護支援専門員として入職しました。その後、ご縁があり介護福祉士の教育に携わっています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

高齢者福祉施設介護職員・生活相談員/社会福祉協議会主事/大学教員/障がい者福祉施設介護職員・生活相談員/病院ソーシャルワーカー/公務員ケースワーカー

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