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長岡技術科学大学の教員による講義

関心ワード
  • ロボット、
  • 共存、
  • 鉄道、
  • 制御、
  • 開発、
  • ローカル線、
  • 新幹線、
  • ドラえもん、
  • モーター、
  • 車輪

人間がロボットと共存するために必要なこととは?

人間と共存できるロボットは可能なのか

 現在、世界中でさまざまなロボットが活躍しています。産業用ロボットの中には、人間では立ち入ることができない危険や過酷な場所で作業したり、目に見えないような細かい作業や超高速スピードで作業できるロボットもあり、その性能や進化は目を見張るものがあります。また、人間のそばで作業したり、一緒に生活できるような家庭用やサービス用のロボットの開発も行われています。ただ、こうしたロボットを作るのには、産業用ロボットとは違った難しさがあります。

めざすのは「弱い」ロボット!?

 産業用ロボットは正確な位置を制御し、非常に強い力を出す仕組みになっています。こうしたロボットを「サーボ剛性」が強いロボットと言います。一方、人間と共存するロボットに必要なのは、強さではなく弱さです。ぶつかったり、握手をしたりなど接触をした時に強い力をかけてきて、人間の骨が折れてしまうようなロボットとは、一緒に生活することはできません。位置制御の精度は多少犠牲になっても、柔軟で滑らかな動きができる、つまり力制御ができる「サーボ剛性」が弱いロボットが求められているのです。
 力を弱くすることは簡単にできそうだと思うかもしれませんが、モーターは強い力を出すような構造になっているので、実は難しい技術なのです。でも、力をコントロールできれば、ドラえもんのような友だちロボットも夢ではなくなります。

鉄道にも組み込まれている力制御の技術

 友だちロボットの登場にはまだ時間がかかりそうですが、力制御の仕組み自体は、すでに鉄道などの分野で活用されています。列車の車輪は常にレールの上に接地しているのではなく、厳密にはレールの上を滑りながら動いています。列車のスピードを上げるとこの滑りは大きくなり、制御できなくなると脱線につながります。新幹線でもローカル線でも鉄道は、この滑りを計算して制御することで、安全に加減速ができる車両が作られているのです。

この学問が向いているかも 制御・システム工学


工学部/工学研究科 技術科学イノベーション専攻 教授
大石 潔 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私はモーターを使って、いろいろなものを制御する「モーションコントロール」について研究しています。特にモーターの力を速く、正確に制御する技術を開発しています。こうした技術が進化することで、人間と一緒に作業ができるようなロボット、あるいはドラえもんのように手をつなげるロボットを実現できるでしょう。
 そのためには、ロボットの「力制御」が必要です。優しい感触で握手をしてくれるドラえもんを作りたい人は、ぜひ私の研究室に来てください。

先生の学問へのきっかけ

 私が工学に興味を持ったのは、工学は「ものづくり」の学問であり、とてもフェアで、公平だからという理由でした。
 世の中で残っていく商品は、いいものもしくは安いものだけで、作り手は誰でもかまいません。王様でも、市民でも、若者でも、お年寄りでも、誰でも条件は同じなのです。だから自分にもチャンスはあると思い、工学の研究の道に進みました。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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