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講義No.07200

市民参加型の公共政策によって社会が動く

重要度を増す市民参加型の公共政策

 近年、地方自治体の公共政策に市民が参加する、「市民参加」が進んでいます。例えば、行政の制度づくりに個々の市民が参加したり、さまざまな公共サービスの提供にNPO(Non-Profit Organization)や住民組織が関わったりしています。地方分権、地方自治などの動きが進む中で、自治体だけで公共的な問題を解決することは難しくなっており、市民参加のあり方が重要になっているのです。

市民の組織力が課題

 公共政策への市民参加によって、多くのメリットが生まれます。例えば、地域の強みや問題点を日ごろから肌で感じている市民がその声を直接行政へ届けることで、より市民のニーズを反映した政策をつくることができます。また、法律や制度に縛られない柔軟なNPOや住民組織が公共サービスの担い手となることで、よりきめ細かく的確なサービスを提供できるようになります。
 しかし一方で、そうした市民の活動の多くは、ボランティアなど個々の人々の善意によって支えられています。そのため、人手や資金が不足して活動が長続きしないことや、さまざまな意見や考え方があり、合意できないことなどがよく問題となります。公共政策に参加する市民としての組織力が問われているのです。

市民、行政だけでなく、議会も

 また、市民参加型の公共政策を考えるうえでは、市民の代表である自治体議会のあり方も問題になります。本来、議会には、市民全体の代表として自治体の意思決定を行ったり、行政をチェックしたりする役割があります。しかし、これまで、市民のニーズをきちんと政策に反映できていないことや、そうした政策をつくる能力が不足していることなど、数々の問題が指摘されてきました。現在、全国で議会を改革していこうとする動きが進んでいます。市民、行政、議会を含め、地域を担う多様な主体の協働・連携によって、よりよい公共政策をつくり実施していくことが望まれています。


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徳島大学
総合科学部 社会総合科学科 准教授
小田切 康彦 先生

メッセージ

 公共政策と聞くと、堅い印象を持つかもしれませんが、実は、誰にとっても身近なものです。例えば、ゴミは誰が収集してどう処分されているのか、公園の整備は誰がどうやっているのかなど、これらは公共政策に関わる問題の一部です。
 公共政策を学ぶことは、私たちの地域社会がどう成り立っているかを知ることとも言えます。私たちの研究室では、市役所、福祉団体、環境団体など、現場への取材を通じて研究を行っています。ぜひ一緒に、地域社会のさまざまな問題を解決するための研究を進めましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私が大学生だった2000年代前半は、ちょうどNPO(Non-Profit Organization)が社会的に注目され始めた時期でした。授業の中でNPOの存在を知り、興味を持ちました。卒業後は企業に就職するのが当たり前だと思っていましたが、NPOのように社会のために働く組織があるということは、私の目には新鮮に映りました。その後、実際にNPOに参加する中で、私たち市民ひとりひとりが社会の発展のためにどのような役割を果たすべきか、という点に関心を持つことになり、いまの研究分野へと至っています。

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小田切 康彦 先生がいらっしゃる
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 徳島大学は有為な人材の育成と学術研究を推進することにより、人類の福祉と文化の向上に資するため、自主・自律の精神に基づき、真理の探究と知の創造に努め、卓越した学術及び文化を継承し、世界に開かれた大学として豊かで健全な未来社会の実現に貢献することを理念としています。豊かな緑、澄み切った水、爽やかな風、温暖な気候に恵まれた徳島の地にあって、「知を創り、地域に生き、世界に羽ばたく徳島大学」として、発展を目指しています。

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