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講義No.07142

明治時代の史料から、現在の日本語の特徴が見えてくる!

意外と身近にある明治時代の文献

 明治時代の雑誌を見たことがありますか? 当時の人たちが書いた葉書はどうですか? 150年も前の文書ですが、実は意外と簡単に目にすることができます。学校や大きな図書館の蔵書はもちろん、あなたの家の物置の片隅にも眠っているかもしれません。インターネットオークションにも雑誌や手紙、裁判記録や当時の学生のノートまで、たくさんの文書が出品されています。

明治時代の日本語はどう表記されていたのか?

 明治時代の日本語を見ると、現在の日本語とはさまざまな違いがあります。
 例えば雑誌の表記はひらがなとカタカナが混じっていますが、現代の日本語のように外来語やオノマトペなどがカタカナで、ほかはひらがなというような規則はなく、同じページ内にある同じ言葉なのに、カタカナとひらがな両方が使われていることもあります。送り仮名でも異なる表記が混在しています。皆さんの現代の感覚からすると違和感を覚えるのではないでしょうか。でも当時はそれが普通だったのです。逆に考えると、現代の表記は「統一」という点で厳密であることがわかります。
 また、句読点の使い方や濁点を使うかどうかも現代とは異なります。葉書の文章の書き方も現在とは異なり、大事なことを真ん中に大きな文字で書き、付随的な情報はその脇に小さく書いてあります。右から左に読むのではなく、大きな文字から読んでいくのが当時のルールだったのです。

150年間の日本語の変化の意味

 日本語の変化という視点からは、明治時代から現在に至る時代ごとに固まりとして見ることには非常に意味があります。明治という時代は廃藩置県が行われ、学制が敷かれるなど、日本が統一され社会が変化していく時期でしたがそれは、国単位で統一された日本語ができあがっていく過程でもありました。そしてその日本語は、変化しながらも現在にまで続いています。過去の日本語を知るということは、現在の日本語を違う形で知ることにもなるのです。

学校では教えてくれない日本語学の面白さ

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この学問が向いているかも 日本語学

清泉女子大学
文学部 日本語日本文学科 教授
今野 真二 先生

先生の著書
メッセージ

 私の授業では1年生でまず「くずし字」を読む勉強をします。変体仮名と呼ばれるくずし字は、半年程度のトレーニングを経れば読めるようになります。博物館や美術館の所蔵品に書かれた文字が読めると、ぐっと面白さが広がります。
 日本語学の授業では、学生と一緒に明治時代の女学生が読んでいた雑誌を読解・分析していますが、現代の日本語と明治時代の日本語がどう違うかが実感できます。過去の日本語について知ることは、現代の日本語を知ることでもあります。ぜひ一緒に勉強しましょう!

先生の学問へのきっかけ

 父は西洋史、母方の祖父は国語学が専門の研究者でした。どちらの学問にもひかれましたが、西洋史はギリシャ語やラテン語、英語など数カ国語に通じないと難しいとわかり、母語を究める方が面白いのではないかと思い、日本語学の道に進みました。
 最初に室町時代の日本語を専門にしました。鎌倉・室町時代の日本語は、古代語と近代語のはざまにあたり、鎌倉時代で古代語が崩壊し、室町時代で近代語が立ち上がっていく変化に魅せられました。
 その後、近代語と現代語のはざまならではの面白さに気づき、日本語の変遷も研究テーマになりました。

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今野 真二 先生がいらっしゃる
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 清泉女子大学は、日本語日本文学科、英語英文学科、スペイン語スペイン文学科、文化史学科、地球市民学科の5学科で構成された文学部と、大学院人文科学研究科からなるキリスト教ヒューマニズムに基づく女子大学です。キャンパスは東京都品川区の島津山と呼ばれる閑静な住宅街にあり、すべての学生が4年間の大学生活をこの緑豊かな恵まれた環境の中で過ごすことができます。「まことの知・まことの愛」という教育理念のもと、少人数教育による人格的触れ合いを通して、自分で考え、決断することのできる女性を育成します。

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