夢ナビ 夢ナビ

TOPへ戻る

講義No.07040

心は世界をどう見ているかを心理学的に考えてみよう

「心」ってどんなものかわかりますか?

 すべての人に心はありますが、心ってどんなものかを意識することはほとんどないでしょう。そして誰もが心についてわかっているような気がしているのです。そこに心の理解に対する落とし穴があります。
 私たちは思い込みで生きている部分も多いので、本当に心についてわかっているのかどうか判断できないことも多いのです。心理学では、そのあいまいな部分を客観的にとらえようとして研究が行われています。心という、目には見えないものをどうやって測るかというのが、心理学研究のスタートとも言えます。

例えば、頭の良さは、どうやって測る?

 身長や体重は測定装置で測れますが、人の心はそうはいきません。その人は「誠実かどうか」「頭がいいかどうか」など、外から見てもわからないことが心理学の対象です。例えば、頭がいいとはどういう人でしょう? もし、「計算が速い人」と答えると、では「言葉をたくさん知っている人はどうなのか?」という疑問がわいてきます。日常会話の中で、「あの人、頭いいよね」と言いますが、改めて「頭がいい人って、どんな人?」と問われると、いろいろな要素が浮かんできて返事に困ってしまいます。こんな風に、心についてのある概念をいろいろな観点や切り口で考え、心についての法則を発見するというのが心理学なのです。

客観的データと主観的な面の両方からアプローチ

 心理学ではいろいろな実験も行います。客観的なデータをとることが大切なのです。心という見えないものをいろいろな条件を変えて調べ、目で見える形で測定し分析します。多くの人にあてはまる要素を取り出し、法則をつくり、心理分析に役立てるためです。
 しかし、その一方、それぞれの人の個性も重要視します。客観的なデータが大事と言いながらも、主観的なことも併せて考えるというのが心理学の難しさです。数学や化学の法則のように誰が行っても同じ結果が得られるわけではないこともありますが、そこにも心理学の面白みがあるのです。


この学問が向いているかも 心理学、現代社会学

大手前大学
現代社会学部 現代社会学科 准教授
酒井 健 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私の専門は「臨床心理学」です。カウンセリングや心理療法をする人というのがイメージしやすいかもしれません。
 この分野では、心の病を扱っていますが、それだけではなく、「あまり悩まない人と、深く悩む人との違いは何か」「悩むことに意味があるのではないか」など、ひろく心の成長や健康とは何かについても学びます。その意味では文学などを素材にすることもあります。そんな風に考えてみることであなたも「心」にひろく興味を持ってもらえたらと思います。一緒に人間の心について学びましょう。

先生の学問へのきっかけ

 高校生のときに、アーシュラ・K・ル=グウィンの『ゲド戦記』を読みました。日本語訳の第1巻は「影との戦い」です。その物語を面白く感じるとともに、「影」という言葉が印象に残りました。次に、たまたま書店で手に取った心理学者・河合隼雄(かわいはやお)先生の『ユング心理学入門』を読み、「影」という言葉に再び出会いました。「人の心の影」という部分に興味を持ち、河合先生の本を通して、臨床心理学やカウンセラーについても意識し始めたのです。この2冊の本との出会いが進路を決めたと言っても過言ではありません。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

臨床心理士をめざして/大学院進学、作業療法士をめざして/専門学校などへ進学、新聞社/記者、社会福祉法人/介護

大学アイコン
酒井 健 先生がいらっしゃる
大手前大学に関心を持ったら

 入学してから専攻を決定する「レイトスペシャライゼ―ション」を導入。目標をしっかり決めてから専攻を選べる。学部を超え、異なる専攻を「組み合わせて」学ぶといったことが可能(一部の学部は除く)。また、世界で必要な英語コミュニケーション力が身につく「実践英語プログラム」を設置している。

TOPへもどる