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講義No.06793

よい眠りを導くエアコンの研究~睡眠と健康・快適を測る~

エアコンとのつきあいは人それぞれ

 あなたは、夏の夜、エアコンをつけっ放しで眠りますか? 冷えるので使わない人もいますし、ずっとつけるという人、タイマーを使う人など、エアコンの使い方は、年齢や性差によっても随分違います。では、よく眠ることができる睡眠用エアコンとは、どのようなものなのでしょう。健康で快適な生活環境を創造するための研究をする住環境工学や人間工学では、人が一番よく眠ることができるための基礎データをエアコンメーカーなどに提供しています。

人工気候室でデータ収集・解析

 メーカーは、性能や機械の専門家ですが、「健康のためには何度くらいの、どのくらいの風がよいか」という温熱環境に関する基礎的なデータ解析は、住環境工学が得意とする部分です。
 例えば、冷やしすぎや省エネのことを考えてタイマーを使っても、タイマーが切れるたびに目が覚め、眠れないとよく言われます。眠りによい制御方式を導き出すため、温度・湿度・照度などの環境条件を緻密に制御できる人工気候室で実験が行われます。エアコンを切ったら何度温度が上がるかを測り、その環境下での睡眠実験をし、よく眠ることができないことをまず確認し、その上でどんな温度や風の制御をすればよく眠ることができるかを導き出します。これは、自分では制御できない睡眠時の安全や快適を支える技術にもつながります。

「ちょうどよさ」も数値化できる

 省エネのことも考えると、無駄に使わず「ちょうどよく」制御することが重要です。それを数値化して、自動制御させようというのが、今のエアコン開発の共通するテーマです。これくらいの温度で、こういう服装で、このくらいの動きをする人の「ちょうどよさ」はこれまでの研究により数値でわかっているので、そこに合わせるという方向です。
 将来はSFの世界のように、あなたの周りだけは、あなた好みの温度になる、そんな室内環境を実現できる未来もやってくるかもしれません。


この学問が向いているかも 住環境工学、人間工学、生活科学、健康科学

奈良女子大学
工学部※2022年月設置構想中 工学科(現生活環境学部) 教授
久保 博子 先生

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メッセージ

 私の研究室では、身近な生活環境の中での、健康や快適性などを研究しています。
 生活空間の中の暑さや寒さ、明るさや暗さなどを探究する方法のひとつに「測る」ことがあります。測った結果をもとに、子どもからお年寄りまで、いろいろな人が、健康で安全で安心に、そして快適に暮らすことができるようにさまざまなことを考えていきます。生活の中のいろいろなところを測ってみませんか? こういったことは、ほかの学科にはないオリジナルな研究です。一緒に研究できることを楽しみにしています。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃、父の仕事の関係で引越しを繰り返し、いろいろな所に住んだことで、「家ってこんなに違うんだ」と知り、住居に対する興味がわきました。
 奈良女子大学に進み、現在の研究テーマ「住環境工学」を選択する決め手になったのは、大学に「人工気候室」という実験施設があったことでした。人工気候室とは、温度や湿度、明るさなどの環境条件を制御できる実験室で、エアコンの実験などに使われます。「こんな施設で実験できたらおもしろそう!」と飛びつき、以来私たちが健康で快適に暮らすことができるための研究を続けています。

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久保 博子 先生がいらっしゃる
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 世界に誇れる文化と歴史に包まれた静かな環境の中で、奈良女子大学は、時代や社会の要請に応え、女性の高等教育機関として、高度な学術研究に基づく教育環境を提供し、自立して社会で活躍できる女性人材を養成しています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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