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講義No.06735

異文化コミュニケーションに必要な3つのスキル

英語の文法や語彙を学んだだけではうまくいかない

 私たちが中学や高校で学ぶ英語の授業は主に「文法能力」の学習です。そこでは文法や語彙、発音を学ぶことが中心ですが、実際に異なる文化の人(=外国人)とコミュニケーションするには、文法や語彙力などの知識だけではうまくいきません。どうしてでしょうか。実は、異文化コミュニケーションには文法能力以外にも重要なスキルがあります。ここでは3つ紹介しましょう。
 1つ目は「社会言語能力」で、相手との関係性や距離感から、話し方を調整するスキルです。例えば「先生と生徒」「生徒同士」では、会話の距離感が違います。日本語には相手との距離感を表現する「敬語」という便利なものがあります。しかし日本語のような敬語の存在しない英語でも、距離感を言葉や行動で表現する必要があるのです。

言葉の使い方が文化で異なることを理解する

 2つ目は「談話能力」で、会話の進め方を調整するスキルです。例えば、私たちは誰かに相談するとき、最初に「ちょっと聞いて!」や「今、時間いいですか?」と言いますが、どちらの方が深刻な内容か、最初の言葉を聞いただけで想像できます。このようなルールは、文化や言語で大きく変わります。「この言葉を、どんな相手に、どんな場面で使ったら、どう受け止められるのか」、そのことを理解して、相手によって会話を調整しないと、思わぬ誤解を招く原因にもなります。

相手に助けてもらうのもコミュニケーションスキル

 そして3つ目が、「ストラテジー(戦略)能力」です。これは、自分が不得意だったりできないことを、相手に助けてもらって補うスキルです。例えば、外国語が不得意な人が「もっとゆっくり話してください」と、相手に頼むことが、これに当てはまります。
 今はインターネットなどで、英語を母語としない人同士が英語で会話する時代が始まっています。そんな時代だからこそ、文法能力以外の3つのスキルを高め、異なる文化を持つ人同士が助け合いながらコミュニケーションをとることが、ますます必要とされているのです。

グローバルに考え行動できる外国語能力とは

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この学問が向いているかも 外国語学、異文化コミュニケーション学

愛知県立大学
外国語学部 国際関係学科 教授
宮谷 敦美 先生

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メッセージ

 外国語学部は外国語を学ぶだけではありません。外国語を学ぶことで自分自身の考え方や価値観を知り、異文化の人々との違いを尊重しつつ、外国語でコミュニケーションする能力を高め、世界で活躍できる人を育てる学部です。
 自分の世界を広げ、コミュニケーション能力を高めるためには、旺盛な好奇心を持つことです。ですから勉強だけでなく、学生時代にたくさんの経験を積みましょう。大学4年間で学べる内容は限られていますが、将来必ずその経験が役立つ時が来ると思います。あなたと一緒に学べる日を楽しみにしています。

先生の学問へのきっかけ

 高校まで田舎で育ったので、外国人はテレビの中の存在でした。そんな私がことばの面白さに目覚めたのは、高校の英語担当の先生のおかげです。ひとつの文を、何種類にも英訳できることを知り、「ことばと表現のしかた」に興味を持ち、外国語学部に進もうと決めました。同じころ、新聞で日本語教師という職業があることを知り、大学進学後は外国語としての日本語とスペイン語を学びました。外国人に日本語を教える経験からコミュニケーション過程に興味を持ち、外国人にとって「?」の日本人のコミュニケーション方法について調べています。

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宮谷 敦美 先生がいらっしゃる
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 愛知県立大学は「良質の研究に基づく良質の教育」をモットーに「手づくりの少人数教育」を心掛けます。
 21 世紀のグローバル社会、知識基盤社会、成熟した共生社会及び地方分権社会といった新しい時代の要請に応えるため、愛知県の公立大学として、研究者の高度の研究に裏打ちされた良質の教育を行い、国際社会と地域社会に貢献できる自立した市民を育成することを目標としています。
 愛知県立大学は、高い志と瑞々しい感性を備えた入学生との出会いを待っています。

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