夢ナビ 夢ナビ

検索結果一覧へ戻る

講義No.06427

医学の歩みを進める原動力「研究マインド」を身につけよう

すでにある知識を疑え!

 医学とは、病気の診断や治療、予防を行い、人々の健康を守るための学問です。医師をめざす学生にとって、医学は医師免許を取得するための学問に見えるかもしれませんが、決してそれだけではありません。もし医学・医療をすでにある知識だけで行っていたら、今以上の進歩は永遠に望めないでしょう。医学は常に、現状の知識を「本当にそうだろうか」と疑い、より正しいと思われる仮説を立て、検証することによって進歩を続けているのです。

研究は「基礎医学」の研究者だけが行うもの?

 この「現状を疑う」「より正しいと思われる仮説を立てる」「検証する」という行為は、研究活動そのものにあたります。医学の分野は、実験や調査などで基礎となる知見を得る「基礎医学」と、患者さんの診療にあたる「臨床医学」に大きく分けられますが、研究は基礎医学だけで行うものではありません。
 例えば、新しい薬ができたとき、それを患者さんにどのように投与すれば効果が上がるのか、副作用をいかに抑えるのか、これらを研究するのは臨床医です。また患者さんを診断し、名前のなかった病気に新たに名前を付け、研究するきっかけをつくるのも臨床医なのです。

明日の医療のために

 赤血球は、中央がくぼんだ円盤のような形をしていますが、かつて臨床の現場で貧血の患者さんの赤血球を調べることで、球状や金平糖(こんぺいとう)状など赤血球の形の異常が病気と関係していることがわかり、基礎医学の分野で研究されるようになりました。またiPS細胞のように、基礎医学の研究成果を患者さんの治療に役立てようと、臨床応用が、盛んに研究されています。
 つまり研究とは、基礎医学と臨床医学のいずれでも行われ、相互に影響を与え合いながら進歩しているものなのです。このことは、医師一人ひとりが、明日の医療のために真理を探究し続ける「研究マインド」を持ってこそ成り立ちます。研究マインドこそが、医学の歩みを進める原動力になっているのです。


この学問が向いているかも 医学、医学教育学

愛媛大学
医学部 医学科 教授
小林 直人 先生

先生の著書
メッセージ

 医学部での学びは、「詰め込み式で、たくさんのことを覚えなければいけない」というイメージがあるかもしれません。これは、知識を増やすという意味で間違いではありませんが、これからの医学を考えるときに、知識だけでは不十分です。医学部では、未来の医療のために次のステップをどう積み重ねるのかも学ばなければなりません。愛媛大学では、1年生から研究室に所属して世界最先端の医学に触れることができます。このような刺激的な体験を通して、探究心と創造性を兼ね備えた人になってほしいと思っています。

先生の学問へのきっかけ

 医学部を卒業してから、「分子細胞生物学」という分野の研究をしてきました。研究テーマを選んだきっかけは、高校生のときに生物を勉強し、「細胞の形はどうやって決まるのだろう」「あんなに小さな細胞の中でどうやって物が動いているのだろう」など、いろいろな疑問を持ったことです。大学の教員になってからは、医学生と一緒に解剖学実習をするようになり、目に見える人間の形を扱う解剖学の分野でも、目には見えない分子レベルの研究で培った「頭の使い方」が生かされることを実感しました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

病院勤務医/開業医/大学研究者/大学教員/国家公務員 ほか

大学アイコン
小林 直人 先生がいらっしゃる
愛媛大学に関心を持ったら

 愛媛大学は、「学生中心の大学」の実現をめざして、学生の視点に立った改革を進めています。そして、すべての学生が入学から卒業までの過程で、自立した個人として人生を生きていくのに必要な能力を習得することをめざしています。そのため本学では、正課教育のほか、正課外のサークル活動(正課外活動)やボランティア活動、留学、下級生への学習支援(準正課教育)等を通じ、その能力を磨くための多くの機会を設けています。あなたの可能性が広がる学び舎、それが愛媛大学です。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

TOPへもどる