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熊本大学 工学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • ロボット、
  • 加工、
  • 金属、
  • ニューラルネットワーク、
  • 非線形(非線型)、
  • 金型、
  • シミュレーション、
  • 方程式、
  • システム

ロボットの最適な動きを導き出す

金型を使わないで金属を曲げるには

 金属を加工する場合、一般的には金型を利用します。しかし、金型作りには費用や時間がかかるため、ロボットを使った金属加工の研究が行われています。
 ここで紹介するのは、薄い金属の板を曲げる加工です。原理は、金属の薄い板を置いて、カッターの歯のような薄い板を垂直に立てて押さえつけ、そのまま横に引っ張って金属を曲げるというものです。曲がるのは、押さえつけた部分に力がかかって、金属が組成変形するためです。

ロボットによる金属の曲げ加工システム

 実験では、カッターの歯をロボットアームの先端に付け、ゴムを貼り付けた台に薄い金属板を乗せます。ロボットは動きの精度が低いので、台のほうを動かすようにしました。台には力(ちから)センサを取り付けて、加える力を計測しています。また、金属の曲がりを計測するためにCCDカメラで撮影します。目的は、加える力と移動距離によって、どれくらいの角度が曲がるかというデータを取得することです。金属加工を正確かつ安定して行うためには、このようなデータの取得が不可欠なのです。

物理の公式を使わずに法則性を導き出す

 物理に詳しい人なら、計算によって予測できるのではないかと考える人もいるでしょう。しかし、物理の公式は一切使用していません。このような動きは「非線形」だからです。簡単にいえば、方程式では解が出せない問題なのです。そこで、「ニューラルネットワーク」というシステムを利用します。これは、入力値ではなく結果から入力値を予測するシステムです。このシステムにデータを入力して100万回程度シミュレーションして学習させると、入力と出力の法則性を導き出してくれます。法則がわかれば、曲げ角度に応じた入力値をすぐにはじき出すことが可能です。
 ロボットは、動作原理を知っているだけでは、仕事をさせることはできません。その作業に最適な動きは何かということをあらかじめ知ることが必要なのです。

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この学問が向いているかも 機械システム工学


工学部 機械システム工学科 教授
原田 博之

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メッセージ

 私の専門はロボット工学です。ロボット開発にはいろいろなアプローチがありますが、その中で私はロボットを使った機械加工システムを開発して、その中にセンサを導入して、ロボットをきちんと動かすための基礎データを集めています。もう一つの研究テーマは、運動矯正システムの構築です。運動を行う場合の人間の体の信号、例えば、筋肉の動きを計測して、それをデータとして保存・分析して、運動技能を習得するための学習システム作りに役立てています。興味がある人は、ぜひ一緒に研究しましょう。

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