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講義No.06089

現代アートは技術よりもアイデア、そして感性

プラスチックを素材としたアートがあってもいい

 伝統的な彫刻では、素材は石こうや鉄、粘土、石などです。一方、現代アートでは素材にルールはありません。例えば、私たちは小さい頃から、玩具や生活用品、電気製品などプラスチックの製品の中で生活してきました。このようにあまりにも日常的な素材を芸術に結びつけるには違和感があるかもしれません。しかし、現代に生きている私たちにとって、プラスチックを素材としたアートがあっても不思議ではないですし、むしろ自然ではないでしょうか。

現代アートで大切なのは、技術よりもアイデアと質

 伝統芸術では、これまでの蓄積があるので、かなり高い技術を習得することができ、作品も洗練されたものになります。しかし、例えばプラスチックのような素材をアートに使った場合、素材の形を変えたり、着色したり、接着したりといった技術を新たに模索しなければなりません。このように現代アートでは、そのつど技術を身につけなければならないので、作品の洗練度は伝統芸術にはかないません。
 しかし、伝統芸術にないアイデアを広げることができます。これまで見たこともないような形を作ったり、常識を覆してみせたりさまざまなアイデアを通して、表現することができます。現代アートで重視されるのは、技術よりもアイデアとその表現方法の質なのです。

評価の基準は作家や鑑賞者の内面にある

 伝統芸術には歴史があるので、評価の基準も確立されたものがあります。歴史や特殊技術を学ばなければ評価できず、自由な評価はできません。しかし、現代アートでは評価の基準は知識と豊かな感性、つまり作家や鑑賞する人の内面にあります。
 現代アートに触れると、作品に対する自分の想いや、感情、好奇心などがかきたてられます。そして意見も持つでしょう。その想いや意見はどこからくるのでしょうか。今まで見てきた作品の量や質もありますが、独自の感性も多大に影響します。その感性を磨くことで「いつまでも心に残る作品」を作ることができるのです。


この学問が向いているかも 彫刻

広島市立大学
芸術学部 芸術学科 彫刻 教授
チャールズ ウォーゼン 先生

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メッセージ

 アートに興味がある人は、その興味を追究してもらいたいです。今作品を作っているなら、どんどん作り続けてください。もしアートに興味があって作品を作っていなければ、できるだけ早く先生と相談しながら作品を作り始めてください。美術は幅広い世界で、古いものから新しいものまでさまざまな作品があります。自分で作るだけでなく、自分の目で確かめるために美術館に行ったり、画廊に行ったり、インターネットで検索したりすると、楽しい世界が広がるでしょう。ぜひ美術への興味を持ち続けてください。

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 広島市立大学は、広島市の都市像である「国際平和文化都市」にふさわしい大学づくりをめざして、1994年に「科学と芸術を軸に世界平和と地域に貢献する国際的な大学」を建学の理念として開学しました。
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