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講義No.06072

実は似ている? 日本語と外国語の比較で見えるものとは

一口に日本語と言うけれど

 国や地域によって、さまざまな言葉が話されています。同じ日本語でも、ところ変わればずいぶん違うものです。例えば、標準語と沖縄方言(ウチナーグチ)を比べてみましょう。友だちとの待ち合わせに遅れているあなたが、間もなく到着することを電話で伝えるとします。これを標準語で言うと「いま行くから」ですが、沖縄方言では「いま来るから」と言います。実はこの沖縄方言は、英語の表現によく似ているのです。

英語と沖縄方言の共通点

 英語は相手の視点に立って表現する言語です。相手からみてあなたが近づいて来るときには「come」を使うので、「いま行く」は「I’m coming」となります。「I’m going」だと、あなたが相手から遠ざかっている状態を指すのです。この英語的な視点が沖縄方言に存在するのは、何とも興味深いことです。
 さまざまな言語を比較し、文法や言語システムを分析する学問を「比較統語論」と呼びます。これは、系統や構造、習得など言語を多方面から研究する「言語学」の一分野です。

比べることで見えてくる言語の面白さ

 世界の言語は、分類方法によって約三千とも六千、八千を超えるとも言われています。全く違うように見える言語にも、いくつもの共通点が存在します。例えば、日本語、韓国語、ヒンディー語は、主語(S)・目的語(O)・動詞(V)の語順で構成される言語です。また、「私は○○を食べたい」と「○○を私は食べたい」では、後の方が○○を食べたい度合いが強調されるように感じますが、語順を変えると意味が微妙に異なるのは、日本語でも外国語でも同じです。
 現代言語学の父と呼ばれるチョムスキーは、「あらゆる言語には共通する普遍的なルールがある」と言いました。普段何気なく使っている言葉を注意深く比べることで、似ているところや違うところだけではなく、文化やその言語を使う人々の視点や発想までもが見えてくるのが、この分野の面白いところです。


この学問が向いているかも 言語学、理論言語学、比較統語論

名桜大学
国際学群 語学教育専攻 教授
中村 浩一郎 先生

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メッセージ

 私の専門は、言語学の中でも「比較統語論」です。言語を比較することで、言葉の特徴ばかりではなく、文化やその言語を使う人々の視点や発想までもが見えてきます。私は大学院生時代、英語を中心に研究していましたが、ドイツ語、イタリア語、ペルシャ語、ヒンディー語など世界のいろいろな言葉を学ぶうちに、日本語との共通点に気づき、この分野の面白さに目覚めました。最近では日本語の方言の違いにも興味を持ち、研究しています。あなたにもこの面白さをぜひ知ってほしいと思います。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

中学校英語教諭、高等学校英語教諭、小学校英語教員、塾、予備校、英語教室、英会話スクール等英語講師、航空会社客室乗務員、航空会社グランドスタッフ、ホテルスタッフ(フロント、客室係)、一般・国内旅行業務取扱主任者、旅行業者カウンター、ツアーコンダクター、ツアー企画担当 ほか

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中村 浩一郎 先生がいらっしゃる
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 名桜大学は、平和・自由・進歩を建学の理念として1994年に開学。生きる力を育む教養教育(リベラル・アーツ)を基盤に、国際学群では、社会の多様なニーズに対応し地域および国際社会で活躍できる人材を育成、人間健康学部では、健康に生きる価値を人々と共に創りだす専門職、健康支援人材を育成しています。生涯のチカラとなる沖縄・名護での4年間。将来への扉は、ここから開かれています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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