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講義No.06046

公正な貿易「フェアトレード」で、途上国の人々に安定した暮らしを!

安い商品の陰で、生産者が泣いている

 店頭で見かける格安の商品は、なぜ安い値段で売ることができるのでしょうか? 理由のひとつとして挙げられるのが、生産者への支払いや労働者の賃金が低く抑えられていることです。生産する途上国に対して、消費する先進国が自分たちに有利な要求をつきつける、ひずみのある国際貿易が行われているからです。しかし、その一方で、途上国の生産者の生活を考慮し、公正な価格で取引を行う「フェアトレード」の活動も広まっています。

生産者の暮らしを安定させるフェアトレード

 フェアトレードの活動は、1940年代に途上国の貧困層の女性を助け、自立を促すために、手工芸品を先進国へ販売する試みからスタートしました。1980年代以降はコーヒー、カカオ、砂糖などの第一次産業の取引にも拡大し、1998年には基準をクリアした製品にフェアトレード・ラベルを付けて販売する仕組みが確立しました。
 フェアトレードの普及によって、今まで過酷な労働と生活を強いられてきた途上国の生産者や女性たちは、適正な現金収入を得られるようになり、子どもを学校に通わせ、医療費を払い、以前よりも安定した暮らしができるようになったのです。

途上国やNPO・NGOの支援は誰でもできる!

 フェアトレードの商品は、生産者に配慮した商品ですから、それを買うことによって、私たちは日本にいながら途上国を支援することができます。学生なら学園祭でフェアトレード商品を販売したり、社会人なら週末にショップの委託販売をしたりすることも可能でしょう。
 このような国際協力を主に行っているのはNGO(非政府組織)、NPO(非営利団体)などの民間組織ですが、認知度の高い大きな組織以外は寄付金が集まらず、資金不足に陥っています。認知度が低くてもがんばっているNGOやNPOなどの組織に目を向け、援助し、さらにその寄付金がどのように使われたかを確認する、寄付リテラシーの能力が市民にも求められているのです。

「フェアトレード」は世界を変えるのか?

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フェアトレードの仕組みとは?

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日本にもある!「フェアトレードタウン」

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はままつフェアトレードチョコプロジェクト

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 国際協力論、国際関係学

静岡文化芸術大学
文化政策学部 国際文化学科 教授
下澤 嶽 先生

メッセージ

 私の専門はNPO・NGOの国際協力論で、最近は「フェアトレード」を研究しています。フェアトレードとは、途上国の製品などを適正な価格で購入することです。私は25年近く途上国を支援するNGOで働き、つくるのに1カ月以上かかる刺繍の手工芸品を日本で販売し、途上国の女性を助ける活動をしてきました。フェアトレードは世界中に広がっていて、日本全国にたくさんのショップがあります。国際協力に関心のあるあなたと一緒に、フィールドを歩きながら勉強していければと思っています。

先生の学問へのきっかけ

 高校生のとき、将来のことなんてまだ考えられなかったので、なんとなく地元の大学へ進学しました。転機が訪れたのは大学3年生の時です。重度の障がいのある青年の付き添いのボランティアをしました。その青年と、アイドルや女の子の話をするうちに、「自分と全然変わらないのに、障がい者というレッテルを貼られている」ことに、複雑な思いを抱いたのです。世界観が変わり、卒業後にイギリスでの一年間のボランティア経験を経て、日本でフェアトレードに取り組んでいるNGOに参加しました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

大手メーカー、ドラッグ流通店、商社、建設業などの営利団体から、農協、NPO中間支援組織、福祉団体などの非営利系、あと大学院など多様な場で活躍しています。

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下澤 嶽 先生がいらっしゃる
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 静岡文化芸術大学は、文化政策学部、デザイン学部からなる大学です。「文化」と「デザイン」の融合が新しい価値の創造を可能にするという理念のもと、時代の要請に応えられる創造性と実践力を持った人材を育成します。社会に貢献できる人材の育成を目標に各領域を段階的に学び、多方面から物事にアプローチできる力を養う教育を目指しています。
 キャンパスは静岡県浜松市の中心市街地に位置します。多彩な産業を擁する地域特性を活かし、企業や公共機関での実習を積極的に取り入れ、学内だけでは得られない貴重な経験を生み出します。

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