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講義No.05475

空間情報を活用して、安全・快適・便利なユニバーサル社会を作る

技術の発達で得られるさまざまな空間情報

 情報通信技術の発達により、近年、さまざまな形で空間情報を把握できるようになりました。例えば、人工衛星から地上の鮮明な写真を撮影できるようになっただけでなく、写っているものを識別して写真から地図を作ることも簡単にできるようになりました。また、GPS(全地球測位システム)を使えば、現在地などのリアルタイムの情報を得ることもできますし、特殊な電波を使えば、雲や煙などに覆われた場所でも、地球表面の状況を正確に把握することもできます。

被災地支援から防災・防犯まで用途も多様

 さまざまな形で得られる空間情報は、その用途も多様です。東日本大震災の時には、寸断した道路や営業している店舗、支援物資の行き届いていない場所など、リアルタイムな情報を提供するサイトがボランティアによって作られ、情報が錯綜する被災地で大いに役立ちました。このほか、森林地帯の衛星写真を数年分集めれば、森林伐採の進行状況のモニタリングができます。また、最近増えている集中豪雨に備えるため、街を再現した3D映像を使い、雨量の変化と浸水状況をシミュレーションすることもできます。さらに、道路地図とリアルタイムの渋滞情報を組み合わせ、効率的な荷物の配送ルートを決めることも可能です。将来は、都市・地域・地球の環境の監視・改善や防災・減災・防犯などあらゆる分野での活用が広がっていくでしょう。

社会の課題を解決するために、空間情報を活用する

 このように空間情報を活用することで、生活の利便性・安全性・快適性などを効率的に高めることができます。さまざまな種類の空間情報が得られるようになった現在、求められるのは、こうした空間情報をどう活用すれば、社会が抱える課題の解決につながるかという発想です。自分が日頃感じる不便さに着目し、それを解消するための仕組みを常に検討してみることが、新しい価値やサービスを創造することにつながるのです。

参考資料
1:安全安心快適な社会の実現に向けた空間情報とその活用技術
2:衛生画像から捉えた地球環境変化の実態

この学問が向いているかも 環境創生学

東京都市大学
環境学部 環境創生学科 教授
史 中超 先生

先生の著書
先生がめざすSDGs
メッセージ

 勉強を楽しくするには、物事を当たり前とせず、不満や不便を感じたら、「こうすれば困る人が減るだろう」、「これがあったらもっと便利だろう」を常に考えるのが大切です。例えば、スマートフォンは、携帯電話をもっと簡単に楽しく操作できないかという発想から生まれました。私の授業では、常に5W1H(Why, Who, Where, What, When, How)で物事を考えてもらうように取り組んでいます。ぜひ、あなたも、「こうしたら社会がよくなる」という発想を持って、私たちと一緒に学んでみませんか?

先生の学問へのきっかけ

 測量を学べば、飛行機でいろいろなところに行けると考えて、測量を学ぼうと思ったのですが、その興味は、測量から衛星データなどさまざまな空間情報の収集と、それらを活用した技術開発へと拡大していきました。現在は、空間情報の活用が研究の中心です。技術の発達で、いろいろな種類の空間情報が得られるようになり、その活用方法も「安全安心快適なまちづくり」から、「都市・地域・地球環境のダイナミックモニタリング」「災害シミュレーション」「都市や建築物のスマート化」など、社会のあらゆる分野に無限大に広がっています。

大学アイコン
史 中超 先生がいらっしゃる
東京都市大学に関心を持ったら

 東京都市大学は2009年4月に武蔵工業大学からへ校名を変更。新たに文系2学部、理系2学部、文理複合系1学部を擁する総合大学として発足しました。前身の武蔵工業大学は80年の歴史を持ち多くの卒業生を輩出、日本の産業発展に貢献して来ました。97年には文系・理系複合の環境情報学部、09年には文系の都市生活学部と人間科学部を設立し、工学部から分かれた知識工学部を加えて学問の分野が大きく広がっています。80年の歴史を携え、キラリと光る特徴をもち存在感のある大学を目指す東京都市大学は、常に進化を続けています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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