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講義No.05456

足指を鍛えて、加齢に負けないバランス能力をゲット!

人間の足指の力は弱くなっている

 電車の中でつり革を持たずに立っていて、電車がガクンと揺れると、ふらついて思わずよろけてしまいます。グっと地面に踏ん張れないのは足指の筋力が弱いからかもしれません。手の握力と同じように足指にもモノをにぎる握力があり、これが瞬発力や体のバランスに大きく関わっていることがわかってきました。人間と同じ5本指のサルは足指の握力がとても強く、細い木の枝でも、グっとつかんでひょいひょいと渡り歩けます。しかし、靴をはく生活に慣れた人間は、地面をつかむ働きを靴に頼るようになったため、足指の力が弱くなっているのです。

柔道や剣道の選手は足指筋力が強い?

 これまで足指の握力は測定できなかったのですが、現在は40kgまで測ることができる足指筋力測定器が開発されています。これでさまざまなスポーツ選手を計測したところ、柔道や剣道の選手の足指筋力が強いとのデータが得られました。彼らは裸足で畳をつかむように動くため、足指が鍛えられているのかもしれません。また、野球やゴルフのスイングにも足指の力は重要な役割があり、強く地面をつかんで踏ん張ることで、バックスイングの強力な「タメ」が得られると考えられます。

狙いを定めて足の筋肉を鍛える

 また、足指の力は体のバランスをとることにも大きく影響しています。足を動かさずに揃えてまっすぐ立ち、前のめりに手を伸ばすと、足指に力が入り縮こまるのがわかりますが、高齢者はあまり前方に手を伸ばせずすぐにつんのめってしまいます。これが歩行時のよろけなどにつながるため、足指や、そのまわりの筋肉をトレーニングで鍛えることが転倒予防につながります。特に年をとると、足の甲から足首へ続く2本の筋肉のうち外側の筋力が低下するためにバランスを崩しやすいのです。スポーツやリハビリの世界では、そのような「動きのポイント」となる筋肉(ターゲット・マッスル)に狙いを定めた効率的なトレーニングが注目されています。

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この学問が向いているかも 理学療法学、運動療法学

畿央大学
健康科学部 理学療法学科 准教授
福本 貴彦 先生

メッセージ

 私は高校時代に学んだ微分や積分、ニュートンの方程式は、いったい何の役に立つのだろう?と思っていましたが、今はスポーツ動作の解析で毎日のように使っています。何事も楽しくなるのはすべて「きっかけ」だと思います。何かに興味を持てば、今までつまらないと思っていたことがとても役に立つことがわかったり、ものの見方がまったく変わったりします。高校生の時の勉強にムダなものはありません。ずっと後でも、その時している何かや、やりたい何かにつながる時が来るのです。未来を楽しみに、ぜひ一緒に学んでいきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 パイロットに憧れて、大学は航空工学をめざしていましたが、ひょんなことから国立の専門学校に進学し、理学療法士への道を歩むことになりました。しかしエンジニアリングへの思いが捨て切れず、指導教授に相談すると「理学療法士で工学がわかる人はいないから、両方の資格を取ればいい」と言われ、体の動きを医学と工学の見地から研究すれば、新たな発見があるかもしれないと思い、理学療法士として数年病院に勤務したあと、工学部を卒業しました。医療と工学のコラボレーションをめざし、運動を科学することをライフワークとしています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

病院理学療法士、老人ホーム理学療法士、訪問看護ステーション理学療法士、小児施設理学療法士、役所理学療法士、スポーツジム理学療法士、ハウスメーカー開発、自動車メーカー開発

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福本 貴彦 先生がいらっしゃる
畿央大学に関心を持ったら

 「健康」と「教育」分野のプロを育てる実学重視の大学です。多くの学生が人と関わる仕事を選び、資格・免許取得を目指していることから、大学全体がアットホームな雰囲気の中、学習に打ち込める環境となっています。人間の多面的な営みを科学的に理解し、社会における健康を学ぶ健康科学部では、学科の枠を越えてコラボレートした授業や実習でチーム医療を学べます。現代教育が抱える問題を解決できる力を養う教育学部では、教育実習以外に学校インターンシップなどの実践の場を多く用意しています。

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