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講義No.05302

「格差社会」はなぜ生まれるのだろうか?

「健康格差」を引き起こす要因とは?

 「格差社会」という言葉がよく聞かれるようになりました。所得や健康、雇用など、今日の社会にはさまざまな格差が存在しています。近年注目されている「健康格差」を見てみると、この格差は「所得格差」と生活環境に大きく関わっていると考えられます。例えば、低所得者層は日々の食事に十分なお金がかけられなかったり、医療保険の自己負担分の支払いが経済的に困難なため、病院へ行きにくいケースも考えられます。さらに、健康診断や介護予防事業などの保健・医療・福祉サービスが、すべての地域や階層に行き届いているかどうかも重要なポイントです。

格差を生み出す雇用問題

 「所得格差」に大きく関わっているのが、雇用の問題です。正規雇用の削減・パートやアルバイトといった非正規雇用への切り替えなどにより、安定した職に就けないフリーターやワーキングプアといった存在が注目されるようになりました。日本の社会保障は、正規雇用を前提に考えられた制度ですから、非正規雇用になると、賃金などの「雇用格差」だけでなく、社会保障の面でも大きな格差が引き起こされます。こうした非正規雇用の人たちの生活を安定させるセーフティーネットの拡充は、現代社会の大きな課題でもあります。

めざすのは「共生社会」

 こうしたさまざまな格差を改善するために、私たちはどうしたらいいのでしょうか。その答えを導くためには、雇用の問題をはじめとする社会・経済の問題や社会保障の「今」に関心を持つことが大切です。あわせて、弱者と言われる人たちの存在を知り、関心を持ち、問題意識を持つことです。そうすることで、私たちは、今の制度の課題や、問題の解決策を考えることができるようになるでしょう。このように、自分のことだけではなく、ほかの人のことも考え、その人格や個性を尊重し合えるのが「共生社会」です。これからは、「共生社会」をめざし、その実現のための制度を考えていく必要があるでしょう。

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この学問が向いているかも 社会学、共生社会学、経済学

東北学院大学
経済学部 共生社会経済学科 准教授
熊沢 由美 先生

メッセージ

 「共生社会」というと難しいイメージかもしれませんが、他者と共に生きていこうとする社会のことを指します。他者を考えること、そして社会を考えることは、自分の隣にいる友だちや恋人など、一番近い他人を意識することから始まります。共生社会の大切な制度である社会保障、例えば、雇用保険や年金、生活保護などについて学ぶことは、社会人となった時に「生きていく力」になることでしょう。給付を受ける時にも、負担をする時にも、社会の一員として、「共感力」を大切にしてほしいです。

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熊沢 由美 先生がいらっしゃる
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 それは、130余年を数える歴史の中で、いつも変わらずに流れ続けている私たちの考え方。
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