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講義No.05241

よいチームとは? ~連携協働マネジメント~

医療は医師だけが行うのではありません

 現在、医療の現場では、「連携協働マネジメント」の研究が進んでいます。患者さんをケアするのは、医師と看護師だけではありません。そのほかにも、作業療法士、理学療法士、医療ソーシャルワーカー、言語聴覚士などの専門家がおり、それぞれがチームを組むことで、初めて患者さんによい治療が行えるのです。

「友だちをつくりなさい」とたしなめられた留学生

 一般に、「医療の専門家は、一生懸命勉強して、高度な知識と技術さえ身につけていればいい」と思われているようですが、それはちょっと違います。
 例えば、イギリスの大学に留学した日本人医学生に、こんなエピソードがあります。彼は、熱心に勉強し優秀な成績を修めていましたが、ある日職員に呼ばれ、こう言われたのです。「勉強ばかりしていないで、友だちをつくりなさい。そうしないと、将来、医療事故を起こしかねないよ」と。
 将来、医療の現場で、さまざまな専門家と協働で患者さんの治療に当たることとなる医学生は、さまざまな考え方を持った友だちと付き合うことが必要です。つまり、患者さんとのやりとりも含めた、コミュニケーション能力が非常に大切なのです。

よいチームは全員が「リーダー」

 そしてよい医療チームとは、全員が「リーダーの視点」を持つことが必要です。これは、全員がリーダーになるということでは、ありません。あくまで「視点」を持っているということです。
 「リーダーの視点」とは、空を飛ぶ鳥のように高いところから、患者さんと医療チーム全体を見て、状況を理解し、「今、誰がどう動かなければならないか」を判断することです(将棋かチェス盤を覗くように)。
 専門家一人ひとりがこの視点を持つことで、全体の中での自分の役割がわかり、チームの中で自分がどう動けばよいのかがわかります。そして各人が適切に動いたときに、チームの力が発揮され、患者さんのためになる、よい治療が行えるのです。

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この学問が向いているかも 保健医療福祉、専門職連携協働理論

東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更
健康福祉学部 作業療法学科 教授
大嶋 伸雄 先生

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メッセージ

 “One for all, all for one.(一人はみんなのために、みんなは一人のために。)” この言葉こそが、医療の基本です。「患者さんのために、こんなことができた!」と感じるときの幸福感を、あなたにも、ぜひ味わってほしい。自分のことだけを考えてしまう人生は、つまらないものです。他人のために働き、そのことが自分の幸せにつながることを知れば、人生は豊かになります。また、医療はチームワークです。ほかの専門職と交わり協力して目的を達成する力も求められます。

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大嶋 伸雄 先生がいらっしゃる
東京都立大学(現・首都大学東京)※2020年4月校名変更に関心を持ったら

 東京都立大学(現首都大学東京)は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、東京都が設置している公立の総合大学です。人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の7学部23学科で広範な学問領域を網羅。学部、領域を越え自由に学ぶカリキュラムやインターンシップなどの特色あるプログラムや、各分野の高度な専門教育が、充実した環境の中で受けられます。

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