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講義No.04862

陸にも船長がいる!? 新しい航海のスタイルとは

貨物の輸出入の大半は船舶が使われている

 現在、地球の各地の海では、原油、車、食糧など、さまざまなものを積んだたくさんの船が航行しています。飛行機もたくさん飛んでいますが、貨物の輸出入で主流となるのは、やはり船舶です。飛行機よりも時間はかかりますが、大きなものを一度にたくさん運べるのは、船のメリットです。事実、日本の輸出入の約99.7%(トン数ベース)は、船を利用しています。ちなみに金額ベースの場合、約74%が船舶によるものです。

気象や海象を考えた航路選びが大切

 大型船の最高時速は、平均約40キロ(最速でも80キロぐらい)と決して速いとは言えませんし、エンジン停止から実際に停船するまで30分~1時間近くかかるなど、操縦が難しい乗り物です。しかも、気象や海象(潮の満ち干や海流など)の影響を受けやすく、船が安全に航海を続けるためには、最適な航路選びが非常に重要です。東京からサンフランシスコまで行く場合、飛行機なら10時間程度ですが、船なら最速でも8日半、通常は10日前後かかります。目的地に早く着くことも大切ですが、多少時間がかかっても、揺れない航路を選んだり、燃料の消費を抑えたり、二酸化炭素排出を低減するような航路を選ぶこともあります。また、港の近くでは浅瀬に乗り上げたり、ほかの船と衝突したりしないように、より慎重な航路選びと操縦が重要になります。

海陸双方の船長が確認しあいながら航行する

 最近は、船と陸上との連絡のやり取りが非常に重要になってきています。船内にも風速計などの機器はありますが、通信速度は遅いですし、陸上で入手できる情報量と比べれば、雲泥の差があります。そのため、陸上にベテランの船長経験者を置き、航行中の船に必要な情報を提供したり、確認したりしながら航行を行うことが考えられるようになってきました。航行中の船にいる船長は、陸上から送られた情報と自船の機器や目から得られる情報を元に指示をだします。こうした陸と海からのダブルチェックで安全で環境に優しい航海が保たれているのです。

参考資料
1:先端ナビゲートシステム①
2:先端ナビゲートシステム②

この学問が向いているかも 海洋工学

東京海洋大学
海洋工学部 海事システム工学科 教授
庄司 るり 先生

メッセージ

 あなたは、なりたい自分、やりたいことを持っていますか? まだまだ、わからないという人のほうが多いと思いますが、これから先、いろいろなことが選べるように、今やっている基礎(土台)をしっかり固めておいてください。そして、船や海の世界に興味があったら、東京海洋大学海洋工学部で学んでください。海や海洋大学と言えば、昔は「男の世界」というイメージが強くありましたが、現在は男女に関係なく学べますし、卒業後も、男性、女性、それぞれの立場を生かした活躍の場があります。

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庄司 るり 先生がいらっしゃる
東京海洋大学に関心を持ったら

 東京海洋大学は、全国で唯一の海洋にかかわる専門大学です。2大学の統合により新しい学問領域を広げ、海を中心とした最先端の研究を行っています。海洋の活用・保全に係る科学技術の向上に資するため、海洋を巡る理学的・工学的・農学的・社会科学的・人文科学的諸科学を教授するとともに、これらに係わる諸技術の開発に必要な基礎的・応用的教育研究を行うことを理念に掲げています。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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