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講義No.04773

「ふわふわ」と「もふもふ」の違いって知ってる?

日本人はオノマトペが好き

 日本語は「さらさら」「ふわふわ」といったオノマトペ(擬声語・擬態語)が豊富で、『崖の上のポニョ』『純情きらり』など、作品や商品名、広告にもよく使用されています。特に少年マンガはオノマトペの宝庫で、物語中にはさまざまな個性的な言葉が登場します。また、日常生活では、無意識のうちに使われていることが多いようです。しかしオノマトペは実は感情と強く結びついた言葉であり、男性よりも女性の方が好んで使う傾向が見られます。

言葉のイメージを数値化するには

 オノマトペは音と意味合いが直結しているのも特徴です。例えば「キーン」と「カーン」を比較すると、母音の「イ」を使う「キーン」は一直線に伸びた印象で、母音の「ア」を使う「カーン」は広がっていく印象を持ちます。ほかにも「ゆったり」など、最後に「り」を付けると動作の完了が表され、「っ」が入るとスピード感を表すなど、構成を分解すると法則性を持っていることがわかります。こうした法則性を当てはめ、構成要素の影響度なども考慮して数値化していくと、言葉への印象を評価尺度で示す、「イメージ判定システム」ができます。例えば「ふわふわ」と「もふもふ」といった、似たような言葉も、「両方とも「やわらかさ」「丸み」で高い数値を示すが、「ふわふわ」の方が少し「丸み」を示す数値が低い」というように、違いが具体的にわかるようになるのです。

イメージ判定システムの応用法

 新商品や作品にとって、いかに新しい響きを持った音で、内容の特徴をとらえたネーミングにできるかは、大事なポイントです。この判定システムはそうしたクリエーターへの創作支援ができますし、また「ほわほわした素材がほしい」といった顧客の感覚的要望に対し、具体的な素材提案ができるようにもなります。ほかには海外旅行先で病気になった場合、「ズキズキ」「ガンガン」といった痛みを表す日本語特有のオノマトペを医師に伝えることもできるなど、実社会においてさまざまな応用法が考えられます。

参考資料
1:感性評価システムの出力結果:ずきん
2:感性評価システムの出力結果:もふもふ

この学問が向いているかも 工学、言語学、心理学、メディア情報学

電気通信大学
情報理工学域 I類(情報系) メディア情報学プログラム 教授
坂本 真樹 先生

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メッセージ

 学校の勉強って、何のためにするのかわからないですよね? でも高校までの勉強は何も考えず、無心に身につけることをお勧めします。疑問を持つのは確かに大事です。ただし、それは勉強することに対してではなく、その内容や世の中のさまざまな出来事に向けた方がいいでしょう。何気なく見る世界にも、疑問の種が転がっています。いろいろなことに目を向け、何事にも一生懸命に取り組むことで、あなただけの疑問を見つけてください。そのとき、これまで身につけてきた知識が必ず役に立ちます。

先生の学問へのきっかけ

 私はもともと言語学を学んでいましたが、留学をしていた頃、話す言葉の違う人々とも通じる部分があることが不思議で、「私たちはどこまでが共通していて、どこからが違うんだろう?」と漠然と思うようになりました。「かりかり」「こりこり」といった「k」を使う音が固いものを表すという現象はいろいろな言語に共通していますが、日本語のオノマトペは外国人が習得するのは難しいとされています。音が人に与える印象の共通性と違いをコンピュータを活用してシミュレーションしたり、人の能力の不思議を研究するに至っています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

システムエンジニア/広告プランナー/ゲームクリエーター

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坂本 真樹 先生がいらっしゃる
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 電気通信大学は、東京にある理工系国立大学で、「工学」と「理学」のうち、特に情報分野および理工分野を核とした教育研究を行っています。先端科学技術を支える全分野、例えば、情報、通信、電子、知能機械、ロボティクス、光科学、物理、量子、化学、物質、生命などの分野を網羅しています。社会で活躍する人材の育成をめざし、ものづくりに意欲を燃やす学生の期待に応える教育環境を提供します。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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