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講義No.04655

社会的弱者を守り、自立へ導く「社会福祉士」

社会的弱者と支援制度を結びつける社会福祉士

 社会福祉士とは、どのような仕事をするのでしょうか。世の中には、病人や高齢者、障がい者、貧困者などのいわゆる社会的弱者と呼ばれる人々がいます。行政は、そのような人々を助けるための社会福祉制度を用意していますが、それを知らない人や利用することが困難な人もいます。そこで、そのような制度を利用できるように支援するのが、社会福祉士の役割なのです。例えば、認知症の人は自分で財産管理ができない場合があります。これに対しては「成年後見人制度」があります。認知症の人は自分でこの制度の手続きができないため、社会福祉士が関係者に対して事情を説明し、手続きを代行します。

多様な価値観と広い視野を身につける

 ただ、このような支援は機械的に行われるわけではありません。というのも、人によって状況が違い、悩みや希望も異なるからです。そこで、社会福祉士は、まず相談者の状況や意向を知り、それに基づいて有効な対策を立てなければなりません。時には、相手をよりよい方向に導くことや元気になるように励ますこともあります。このように、社会福祉士には人間として向き合い、全人格的に支えることが求められるのです。相談者の育った環境や価値観はそれぞれ違います。凝り固まった価値観では対応できません。経験を積みながら、多様な価値観と広い視野を身につけていくことが求められます。

家族や親戚、地域社会の中で持続的な支援を

 このように書くと、社会福祉士は難しい仕事だなと思う人もいるでしょう。ただ支援と言っても、永遠に相談者を支えることはできません。そこで、相談者が自分自身で問題を解決できるようにすることが必要です。相談者には家族や親戚がいて、地域社会もあります。そのネットワークの中で持続的に支えることができるように促すのです。相談者を支援する場合は、「社会的に守ること」と「自立へ導くこと」の両方を考えることが大切なのです。

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この学問が向いているかも 社会福祉学

山口県立大学
社会福祉学部 社会福祉学科 教授
草平 武志 先生

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メッセージ

 私は社会福祉、特に地域福祉という分野を専門としています。地域福祉は人々の生活全般の課題を探りながら、人々の生活を支えていきます。生活上の困りごとは、多岐にわたります。個人的なことから、生き方を左右する深い問題までさまざまです。そうした問題とすでに用意されている社会的な制度を結びつけていきます。もし、制度がなければ作ったり、あるいはボランティア活動を計画したりと、問題を解決するのは創造性あふれる領域です。あなたも、社会福祉や地域福祉の世界に飛び込んでみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 学部時代は社会や人々の関係を客観的な視点から考察する社会学を学んでいましたが、縁あって、人々の生活を支援する社会福祉の専門職、ソーシャルワーカーという職に就きました。障がい者福祉や生活保護など一人ひとりの生活を支援する中で、専門職や近隣のネットワークの重要性に気づき、今の学問を始めたのです。制度の狭間に新たなニーズを発見し、支援を創設することや、切迫する財政の中、限られた公的な支援で、地域社会、地域住民の協力のもとでの新たな助け合いの可能性も模索しています。

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草平 武志 先生がいらっしゃる
山口県立大学に関心を持ったら

 本学は、中国・四国地方の公立大学で最初に「公立大学法人山口県立大学」となり、高い学力と豊かな人間性を身につけた人材を育成し、社会へ送り出すことを最終目標にしています。この目標達成のために3学部(国際文化学部、社会福祉学部、看護栄養学部)、5学科の編成とし、学問の進展や社会の要請に的確に対応した特色ある教育研究を効果的、効率的に展開していくことをめざしています。

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