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九州工業大学 工学部の教員による講義

関心ワード
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  • 空気、
  • 自然エネルギー、
  • 流体、
  • 流体工学

宇宙、スポーツ、エネルギーに共通する「流れ」の科学

流れを操ることで見えてくる

 「流体」とは自由に流動して形を変え、それが元の形に戻らないもので、身近なものでは空気や水になります。その空気や水などの流れを操り、さまざまなことに生かそうという学問が「流体工学」です。
 例えば、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルは、直径約40cmの中華鍋のような形をしていますが、もう少し平らな形や先が尖った形だったら、宇宙から大気圏に再突入する際の空気の流れで、カプセルにかかる力は大きく変わっていたでしょう。小惑星探査機「はやぶさ」は、設計の段階で空気や熱の流れを細かくシミュレーションし、無事ミッションを達成したのです。

野球の変化球を分析

 ピッチャーが投げる変化球の一つに「ジャイロボール」があります。この球種の特徴は、進行方向と回転軸が一致したドリルのような回り方でボールが進んでいくことです。これによってボールが打者の手元で伸びたり、手前で落ちたりという変化が起こります。さらにボールの縫い目を使い、握り方を変えて投げることでも空気の流れは異なります。これらは4シームジャイロ(ボール1回転で縫い目が4回通過する)や、2シームジャイロ(ボール1回転で縫い目が2回通過する)と呼ばれます。前者はボール後方の空気の流れの乱れが少なく、投げてからの速度があまり落ちません。後者はボール後方の空気の流れの乱れが大きく、落差の大きい軌道を描くことが特徴です。

潮の流れで発電する試み

 流体工学はエネルギー分野でも活躍しています。北九州市門司区に面する関門海峡は、激しい潮の流れが有名で、その速さは秒速4mほどにもなります。この潮の流れを利用して水車を回し、発電しようという計画が進行中です。錆びやすい海中で回転の潤滑をどう行うか、ブレードにフジツボなどが付着して性能を損なわないか、など海ならではの問題はありますが、安定的に自然エネルギーを利用する技術として期待されています。

この学問が向いているかも 流体工学、航空宇宙工学


工学部 宇宙システム工学科 教授
平木 講儒 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 私はこれまで、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル開発など、宇宙の研究に携わってきました。しかし、子どものころから宇宙に関心があったわけではありません。大学進学のときにスペースシャトルや日航機の事故があり、それが航空宇宙分野をめざすきっかけになったのです。今は縁あって潮流発電の研究もしています。
 そんな私からあなたに言えることは、まずは何かを始めてみるということです。始めさえすれば、思いがけないドアが開き、次の道が見えてくることがあるのです。ですから、まずは行動を起こしてみてください。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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