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講義No.03977

空気を読める人工知能の開発

コンピュータが名人に勝てる?

 ゲーム情報学では、AI=人工知能を使ってそのゲームの一番強い名人に勝つことを目標に研究を続けています。チェスでは1997年にIBMのコンピュータ「ディープ・ブルー」が当時の世界チャンピオンに勝利し、今では携帯アプリですら人間に勝てるほどになっています。世界的に見て次の勝負となるのは囲碁と将棋だと言われています。2010年10月には4つの国内将棋プログラムによる合議システム「あから」が、清水女流王将(当時)との対局に勝利し、羽生永世名人に勝つ日も遠くないと言われています。

人工知能がめざすもの

 いまや人工知能は、論理的な思考では人間をしのぐ能力を持っています。膨大な知識を記憶することや、それらの情報から理論的に結論を導きだすことは得意分野です。しかしまだまだ人間にかなわないのが帰納的推論、つまり抽象的な直感ともいうべき部分です。今の人工知能は「生真面目で言われたことはできるが、気が利かない人」なのです。
 例えばコンピュータの論理的な思考は数多くのデータを分析し結論を出すので、非常に時間がかかります。しかし人間は経験則によって直感的に短時間で結論に至ることができます。今はこの「直感を持ったコンピュータ」の開発が進められています。

将来は各家庭にロボットが入る?

 90年代初頭から、人工知能が私たちの生活にも役立つようになってきました。AI変換や予測変換、路線検索やルートナビなどがそうです。今後はその傾向がさらに進むと考えられています。
 今研究が進んでいる人工知能による将棋ソフトも、ただ勝つのではなく、相手の実力に合わせてちょうどよい勝負ができるようになるとどうでしょう。すると、それを応用して「相手の話に合わせて世間話ができる介護ロボット」ができるかもしれません。論理的な感覚に加え、空気を読んで柔軟な推論もできる人工知能が開発されれば、将来は各家庭に1台ロボットがいる、そんな未来がやってきても不思議ではないのです。

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この学問が向いているかも 知能情報学

公立はこだて未来大学
システム情報科学部 複雑系知能学科 教授
松原 仁 先生

先生の著書
メッセージ

 当初、コンピュータはすぐに人間に追いつくと考えられていました。しかしこれだけ研究が進み、論理的な思考では追い越しても、人間らしい柔軟な思考はなかなかコンピュータにはできないのです。東洋では「心を持つロボット」という概念があり、私はまさにそれをめざしています。
 AI(人工知能)が目標とするのは人間です。したがって、研究を進めるほどに人間を深く知り、その偉大さに気づき、人間ってすごいな、と思う新しい発見があります。ですから、人間に興味のあるあなたにこそAIの研究をしてほしいと思います。

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松原 仁 先生がいらっしゃる
公立はこだて未来大学に関心を持ったら

 今の車はコンピュータなしに動きません。また、航空機の予約もできません。社会全体がコンピュータなしでは動かないようになっており、これからもっと広がっていくでしょう。資源がない日本では、社会全体に影響力のあるIT(情報技術)を武器に、世の中のさまざまな分野に踏み込んで革新をもたらしていくことが重要です。そのためには、これから世界を変えてやろう! と考えている学生に来てほしい。最先端を科学する不思議と驚きの世界に会いに来てもらいたい。未来大は、そうした意欲に十二分に応える教員と研究環境が整っています。

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