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講義No.03924

成長期の栄養がアスリートの体をつくる

プロ選手によって浸透したスポーツ栄養学

 「スポーツ栄養学」という言葉は、1990年代後半から注目されるようになりました。その背景には、野球やサッカーなど、日本人のプロスポーツ選手やオリンピック選手が海外で活躍するようになったことが関係しています。彼らが世界の一流選手と競争するためには、持っている実力に加えて、体のもとになる食事と栄養が重要だとわかってきたからです。そういうこともあって、スポーツ栄養学は多くの人に知られ、定着するようになりました。

酸素を体中に届けるヘモグロビン

 スポーツ選手に不足しがちなのが鉄というミネラルです。鉄は、赤血球の中にあるヘモグロビンのもとになります。ヘモグロビンは酸素を全身の細胞に届ける役割を担います。有酸素運動を行い持久力を必要とするスポーツには酸素を届ける多量のヘモグロビンが必要になり、体内の鉄の消費が多くなってしまうのです。鉄が足りなくなると貧血になりますが、スポーツが原因の場合は「スポーツ貧血」と呼びます。これを防ぐためには、バランスの取れた食事はもちろんのこと、特に鉄の多い赤身の肉や魚、レバーや貝、ひじき、ほうれん草などの食品をとることが望まれます。

成長期の栄養の重要性

 栄養士としては、プロの選手に対する栄養指導も大切ですが、成長期の栄養指導が効果的です。スポーツ選手の体をつくるのは、学童期や成長期であるジュニアの時代だからです。たとえスポーツ選手にならなくても、健康で毎日を活動的に過ごすためには健全な食生活が必要なのは言うまでもありません。今の日本は飽食の時代で、コンビニエンスストアやファストフード店で簡単に食べ物が手に入ります。また、食事の欧米化や偏食から必要なビタミンやミネラルが不足しがちです。そんな時代だからこそ、子どもの頃から何を選んで何を食べるかということがポイントで、子どもたちへの栄養指導と同時に、家庭での食事づくりを担う保護者の理解を得ることも重要です。これからのスポーツ栄養学は、食育の一環と考えて取り組む必要があるのです。


アスリートを支える栄養士の役割

この学問が向いているかも スポーツ栄養学

神戸女子大学
健康福祉学部 健康スポーツ栄養学科 准教授
坂元 美子 先生

先生の著書
メッセージ

 スポーツ選手が高いレベルで活躍するための体づくりには、毎日の食事が基本となります。また、成長期の選手自身が、栄養がいかに大切であるかについて知ることが重要です。毎日のトレーニングを精一杯行っている選手にとって、栄養のことまで考えるのは大変なことです。信頼のできる栄養士がそばにいることで、選手が安心して体づくりを行うことができ、活躍へと繋がっていきます。選手に信頼してもらうためには栄養のことだけではなく、健康・運動(スポーツ)・精神面などさまざまなことを知り、考えることができるようになりましょう。

先生の学問へのきっかけ

 管理栄養士をめざすきっかけは、健康に携わる仕事がしたいと思ったからです。幼いころ体が丈夫でなかった私は、よく病院のお世話になっていました。それで、健康に興味を持つようになったのです。看護師にもあこがれましたが、栄養士という仕事を知って、そちらに進みたいと考えるようになりました。大学卒業後、ある出会いがあり、プロ野球チーム・オリックスブルーウェーブ専属の管理栄養士になりました。ちょうどイチロー選手がいたころです。そうして現場を経験しながら、スポーツ栄養学の分野を研究するようになりました。

大学アイコン
坂元 美子 先生がいらっしゃる
神戸女子大学に関心を持ったら

 難関の 「 管理栄養士 」 「 看護師 」 「 社会福祉士 」 の国家試験の高い合格率をはじめ、幼稚園から小・中・高まで多くの教員を輩出してきた神戸女子大学。
 実学教育に力を入れるカリキュラムで実践的に学べる環境があります。人文科学から生活科学、自然科学の分野まで幅広く学科をそろえています。
 全国から学生が集まり、多くの友人と出会い、共に切磋琢磨できる環境は本学ならではです。

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