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講義No.03681

車の自動運転を導く「空間情報工学」の技術

Google Earthを支えている学問

 世界各地の行きたい場所を見たり、探したりできるGoogle Earthやストリートビューは、便利で日常的に使われています。衛星写真や3次元(3D)画像などを駆使したこのサービスを支えている学問は何でしょうか。電子工学や情報工学、宇宙工学などが思い浮かぶかもしれません。答えは空間情報工学という土木工学の一分野です。カーナビやスマートフォンのナビ機能を使って道に迷わず目的地へ到着できるのも、空間情報工学の発展が大きく寄与しています。

GPSからGNSSへ、測位がより高精度に

 測量、位置情報を得る衛星といえば1993年に運用を開始した米国のGPSが有名です。その後、欧州のガリレオ、ロシアのグロナスなど6カ国・地域から測位衛星が打ち上げられ、衛星不足による誤差が改善されました。今では、カーナビやスマートフォンのナビは、全世界測位システム(GNSS)によって現在位置を割り出しています。
 日本の準天頂衛星「みちびき」は2018年から4機体制になり、より高精度な位置情報が得られる環境が整いつつあります。GPSと互換性を持ち、さらに補強する機能も備えるみちびきによって、従前は死角となっていたビルの谷間などでも安定した測位ができるようになっています。

自動運転の機運が一気に高まる

 GNSSは、車の自動運転にも密接にかかわっている要素技術です。自動運転は現在位置と周囲の地形情報を測り、それを既存の地図情報と合わせることで成り立ちます。より高精度な位置情報、より正確な地図が必要になってきます。
 地上でも、測量計測の常識を大きく変える技術として、地上型レーザで取得される3D点群データの活用と精度の検証が進められています。測位や地図情報の精度が向上すれば、カーナビも「目的地周辺」ではなく「目的地」へ連れて行ってくれるでしょう。また、高齢者の見守りシステムなど、生活や社会を便利にするための活用も期待できます。


この学問が向いているかも 空間情報工学、測量学、防災工学

金沢工業大学
工学部 環境土木工学科 教授
鹿田 正昭 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 フェラーリが時速300キロで疾走できるのは、実は土木技術のおかげです。でこぼこした道では、高速で走ることは不可能でしょう。道路が滑らかであることをみんなは当たり前と思っていますが、縁の下を高度な土木技術で支えているのです。新幹線が遅れないのも、土木の礎(いしずえ)があるからこそです。土木は安心、安全、快適な暮らしを支える「インフラ技術」です。環境を支え、社会のインフラを支え、まちづくりのベースとなる土木の世界をめざす若者が、一人でも増えることを願っています。

先生の学問へのきっかけ

 土木を志して大学に進学しました。その頃、NASAが初めて地球観測衛星を打ち上げて宇宙から撮影した精細な画像の数々に衝撃を受けました。そして、物を触らずに調べる技術「リモートセンシング」に早くから目を付けて研究していた教授と出会い、「衛星からの画像が地図として利用されるようになる」と後押しを受けて、リモートセンシングの分野に進むことを決意しました。時を経て、GPSをはじめとする測位衛星が打ち上げられ、今やカーナビやスマートフォンを日常的に使って、道に迷うことなく目的地へ到着できるようになりました。

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鹿田 正昭 先生がいらっしゃる
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 金沢工業大学では、講義等で「知識を取り込み」、それを仲間との実験・演習の中で「思考・推論」し、組み替え結びつけることで「新たな知識を創造」し、その成果を「発表・表現・伝達」する独自の学習プロセスを全科目で導入しています。さらに高度な研究環境の中で産学協同による教育研究を実践するとともに、夢考房など知識の応用力を高める多彩なフィールドを実現することで、獲得した知識を知恵(応用力)に転換できる「自ら考え行動する技術者」を育成しています。

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