空間情報工学、測量学、防災工学
金沢工業大学
工学部 環境土木工学科 教授
鹿田 正昭 先生

フェラーリが時速300キロで疾走できるのは、実は土木技術のおかげです。でこぼこした道では、高速で走ることは不可能でしょう。道路が滑らかであることをみんなは当たり前と思っていますが、縁の下を高度な土木技術で支えているのです。新幹線が遅れないのも、土木の礎(いしずえ)があるからこそです。土木は安心、安全、快適な暮らしを支える「インフラ技術」です。環境を支え、社会のインフラを支え、まちづくりのベースとなる土木の世界をめざす若者が、一人でも増えることを願っています。

土木を志して大学に進学しました。その頃、NASAが初めて地球観測衛星を打ち上げて宇宙から撮影した精細な画像の数々に衝撃を受けました。そして、物を触らずに調べる技術「リモートセンシング」に早くから目を付けて研究していた教授と出会い、「衛星からの画像が地図として利用されるようになる」と後押しを受けて、リモートセンシングの分野に進むことを決意しました。時を経て、GPSをはじめとする測位衛星が打ち上げられ、今やカーナビやスマートフォンを日常的に使って、道に迷うことなく目的地へ到着できるようになりました。