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こうして治す、子どもの「不安障がい」

学校で不安を感じる子どもが増えている!?

 子どもの心の問題が社会的に取り上げられる機会が増えています。そのうちのひとつが「不安障がい」と呼ばれるもので、不安を強く感じて行動や心理に障がいが出て、動悸(どうき)がしたり、おなかや頭が痛くなったりという身体的な症状が現れます。不安を感じる対象や状況はさまざまですが、特に学校で友だちと打ち解けられない、友だちが何かしている輪に入れない、人前で発表するのが怖くてできないなどと訴える子どもが目立ちます。そういう子どもの不安が強くなると、教室に入れなくなり、ついには学校に行けなくなる事態も起こる可能性があります。

子どもは不安を感じてもうまく説明できない

 子どもの「不安障がい」の場合、大人と違って症状を自分から訴えることは少ないです。小さな子どもは言葉も発達途中なので、自分の感じている不安をうまく説明できません。不安な気持ちを感じることが新たな不安を呼び、食欲不振、じんましんや円形脱毛症などの心の不調が身体の症状として現れてはじめて、周囲が気づくというケースが多いのです。不安のために子どもらしい楽しい生活が送れなくなってしまっていれば、精神科などでの診察と治療の必要があります。

グループワークで不安を理解する

 精神科で行う子どもの「不安障がい」の治療では、グループワークがよく用いられます。3人から5、6人の年代が似通った同症状の子どもを集め、不安とはどんなものか理解するための「心理教育」を行います。このグループワークでは、「同じような気持ちを感じている子がほかにもいるんだ」という安心感が互いに得られます。また、ほかの子の言動をまねしてグループワークがスムーズに進むというメリットもあります。大切なのは不安をすべてなくすことではなく、自分でうまくコントロールし、たとえ不安を感じようとも通常の生活を送れる力をつけてあげることなのです。
 さらに、認知の歪みを気づかせたり、あえて苦手なものに挑戦する「認知行動療法」を行う場合もあります。

この学問が向いているかも 精神医学


看護学部 看護学科 教授
元村 直靖 先生

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メッセージ

 精神医学は各種の精神疾患に関する診断や治療、研究を行う分野です。「精神疾患」というと大変な病気のように感じるかもしれませんが、精神医学が扱うのは、ひらたく言えば「心の病気」です。高校生のあなたが今まさに直面しているであろうさまざまな悩みや苦しみも、ふとしたきっかけで心の病気にまで発展することがあります。身体的な不調も、心の病気が原因であることは珍しくありません。社会全体が心の問題にもっと目を向けるよう、優れた精神医学者、精神科医が育ってほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 父は外科医で、精神医学を専門にすることに大反対でした。叔父が精神科医でしたので、子どもの頃から仕事の難しさや楽しさを聞くにつけて、将来精神科医になろうと決心しました。中学生や高校生の時に、心理学や精神医学の本をたくさん読みました。最初は、精神分析学のフロイトに憧れましたが、最近は、認知行動療法などのより効果のエビデンスが明らかな治療法に興味を持っています。なかなかよくならない患者さんもおられますが、新しい治療法が次々にできており、、精神科医になって本当によかったと思っています。

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