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アトピー性皮膚炎患者に大切なセルフケア

完治するとは言えない慢性疾患

 アトピー性皮膚炎は慢性疾患とされていて、治療によって健常者と変わらない状態に見えても「今日で治りました」とは言えない厄介な病気です。乳幼児期に発症してその後よくなったとしても、ストレスが多くなる思春期に再発する人や、成人になってから再び治療に訪れる人もいて、万人に効く特効薬はまだありません。
 ただ、症状が良くなっていく過程では、日常生活の中でのセルフケアがカギになります。特に乳幼児の場合は、日常ケアの大半が保護者にゆだねられるので、医師の「良くなった」あるいは「悪くなった」の一言で保護者のケア能力が評価されてしまい、その基準がわかりにくいために戸惑う保護者も多いようです。

納得できる評価でモチベーションアップ

 そこで、皮膚の水分量やバリア機能を機械で計測して状態を数字で表すと、比較がしやすく保護者にもわかりやすく評価できます。また、毎日保護者に患部をモニタリングしてもらい、写真に撮って比較することで的確なケアにつなげていく方法もあります。残念ながら、そのような客観的な評価は医療現場ではあまり実践されていないのが現状です。しかし、根拠を示すことができなければモチベーションは上がりません。患者さんにも保護者にも自信をもってセルフケアに取り組んでもらい、イキイキと生活してもらうために、きめ細かな看護支援が求められています。

親から子に伝わるセルフケア能力

 セルフケア能力は、言われた通りに実行するだけがすべてではありません。何かあった時に自分なりに判断し、行動を継続することが大切です。症状などの変化に合わせて薬の回数や使い方を自身で微調整できれば、悪化を抑えることもできます。また、親は子どものお手本ですので、親のケア能力が高ければ子どもも自然に高いセルフケア能力が身につき、大人になってもずっと維持できます。逆に、大人になってからセルフケア能力を身につけるのは難しく、その点からも小さい頃から家族も一緒に取り込んだケアが大切なのです。

この学問が向いているかも 看護学


看護学部 看護学科 慢性期成人看護学 講師
カルデナス 暁東 先生

メッセージ

 看護学には、白黒がつかない幅広いグレーゾーンがあります。医師は診断によって病気かどうかを見極めるのが仕事ですが、看護師は「患者さん=病気をもつ生活者」としてとらえ、その人のもっているすべてを受け止めなければいけません。看護職を志すあなたには、選り好みせずにいろいろな人とふれあい、いっぱい笑って泣いて、恋や失恋もたくさん経験してほしいです。さまざまな体験を通して感性が豊かになり、人をさまざまな角度から見られるようになります。すると、患者さんを生活者として受け止める余裕もきっと養われるはずです。

先生の学問へのきっかけ

 息子が生後3か月でアトピー性皮膚炎、食物アレルギーと診断されました。除去食療法とスキンケアをしましたが、慢性的な病気なので日々変化する症状と外用薬の使い分けに振り回される毎日でした。その時に、自分と同じ思いをしている人たちに、看護職である私に何かできないか? たとえ、完治できない病気があっても、生活の質を下げずに、自分らしい生活を送るために何かできることはないか? 慢性疾患があっても、患者さんが自分らしく生きられるように、看護職として果たすべき役割について追求したいと思ったのです。

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