地球化学
神戸大学
発達科学部 人間環境学科 自然環境論コース 准教授
大串 健一 先生
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地球温暖化など地球環境問題には、学問分野の壁を越えて学際的な取り組みが必要になっています。若いあなたは自分が何が好きなのか、何が得意なのかまだわからない人も多いと思います。しかし必ず自分の向いている分野があるはずです。数学や物理は気候モデルなどをつくって予測する分野で、地学は化石などから過去の地球環境を復元する分野で、また化学なら温室効果ガスの循環の仕組みを調べる分野で役に立ちます。好きになれる科目または得意な科目をつくって、将来その知識を生かして地球環境という難しい問題に取り組んでほしいです。

研究対象は、スケールの大きい自然環境です。海洋研究船で太平洋や北極海の深海底の地層を採取して、そこに含まれる化石や化学成分などを分析して過去の海洋環境を推定したりしています。地学に興味を持ったきっかけは子どもの頃の環境が影響しているかもしれません。栃木県の田舎町で育ち、川に魚釣りにいくなど自然と接することが好きな少年でした。小学生の頃は恐竜が好きで、大学は理学部の地球科学科に入学し、大学院時代に海洋研究船に乗船する機会があり、深海底や海の環境変動の研究に魅力を感じるようになったのです。