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講義No.03245

エスニシティ(民族性)と表現活動

「民族」とは何か

 「エスニシティ」という言葉を聞いたことがありますか? 社会学の研究対象の一つで、「民族性」などと訳されます。「民族」「民族性」とは何でしょうか? 日本人として日本に生まれ、日本で育った平均的な日本人にとって、自分の「民族性」とは“日本人であること”そのものであり、それは今さら確認するまでもない当たり前のこと、意識する必要もないことのように思われています。しかし、「民族」や「民族性」とは、そのように当たり前のことではないのです。

日本人と在日コリアンの意識の違い

 例えば、日本には約60万人もの在日コリアンがいます。彼らは日本で生まれ、日本で育ち、日本人と何ら変わりない生活をしています。しかしながら、在日コリアンの多くは自分のことを「朝鮮人・韓国人」だと考えています。
 日本人と在日コリアンの、こうした意識の違いはどこからくるのでしょうか? 同じ場所で、同じ時代に、同じように生活し、肌の色も目の色もほとんど変わりないのに、Aさんは「日本人」であり、Bさんは「朝鮮人」であるという、意識をもっているのはなぜでしょうか。この違いを研究するのがエスニシティの社会学です。

エスニシティと表現活動

 日本は、「民族」や「民族性」を意識することが少ない国です。アメリカなどでは肌の色、目の色、顔立ちなどが異なる人たちが、常に自分の「民族」を意識しながら暮らしているのに対し、日本ではそうしたわかりやすい違いがあまり見られないからでしょう。
 しかし、自分はなぜ日本人だと思うのか、あるいは思わないのか。その根拠を突き詰めて考えること、あるいは、例えば「日本人」にとって当たり前のことが、「日本人」以外にとってはそうではない理由を考えること(すなわちエスニシティについて考えること)は、表現すること(例えば映画や美術作品を作ったり、小説を書いたりすること)に、とても重要な土台を提供します。なぜなら、表現することは、自分自身と「他者」、ひいては社会と世界を深く知ることと強く関連するからです。

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この学問が向いているかも 社会学

日本映画大学
映画学部  准教授
ハン・トンヒョン 先生

先生の著書
メッセージ

 私は在日朝鮮人として生まれ、朝鮮学校を出て、一度、社会人生活を送ってから研究の道を志しました。そんな私の、今の研究活動、研究生活は、これまでの人生における多くのさまざまな人々との出会いと結びつきに支えられている部分が小さくありません。人生の「道」はまっすぐではなく、途中で変わりうるものです。そのためにも、人間関係は大切です。自分とは違う「他者」(例えば国籍や文化の違う人たち)と積極的に交流してみるのもいいでしょう。それによって、視野が広がり、自分自身もよく見えるようになると思います。

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