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講義No.03087

医療分野を支援する、最新画像処理研究

膨大な数の画像から必要な情報だけを抜き出す

 がんを調べる方法には、一般的に画像診断や血液診断などがあります。画像診断の一つが、CT(コンピュータ断層撮影法)です。CTは身体にいろいろな角度からX線をあてて、人体の内部を連続した“輪切り”の画像として撮影する装置です。
 ところで、連続した画像を一度に何枚くらい撮るのでしょうか? 例えば肝臓がんの場合、診断には造影剤を注射して撮影を行います。肝臓を1mmきざみで撮影していったとすると、その枚数は150枚以上になります。これらの画像から、がん、あるいは何らかの病気が疑われる部分を医師が見つけ出すまでには、経験とともに多くの時間がかかります。
 こういった作業に対し、最先端の画像処理システムによって、CTやMRI(磁気共鳴撮影法)などの医用画像から診断に必要な情報を的確に“抜き出す”研究が進められています。医師は抜き出された画像情報を参考にすることによって、診断を短時間に、より正確に行うことが可能になるのです。

肝臓がんの治療にも貢献

 肝臓がんの治療の一つに、手術で悪い部分を切除する方法があります。このとき、がんが血管からほかの臓器に転移することがあるので、血管がどの様な位置を走行しているのかを知ることも重要になります。肝臓は血管が非常に多い臓器ですので、切除する範囲をしっかり見極めねばなりません。これも医師の熟練が必要とされる作業です。近年、患部の血管の状態を三次元(3D)的に画像化し、診断をサポートするシステムが開発されました。
 このように、医用画像を用いて医師に支援情報を送るシステムが、一見、畑違いにみえる情報システム工学の分野で研究開発されています。

医療分野以外にも広がる可能性

 画像処理の技術は、医用画像以外にもいろいろな分野に応用できます。例えば車載カメラの画像を処理して、安全運転へと導くシステムをつくることも考えられます。将来的には標識や信号機など、必要な情報だけをセレクトしてドライバーに伝えるカーナビが開発されるかもしれません。

画像認識のための人工知能

夢ナビライブ2018 名古屋会場

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現在のAIが解ける問題

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手書きの文字を認識させる手法

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AIで肝臓がんを検出する

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講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 情報システム工学、情報工学

中京大学
工学部 情報工学科 教授
目加田 慶人 先生

メッセージ

 私は中学生のころ、医師のお世話になった経験があって、医療分野にはずっと関心を持っていました。大学は工学部に進みましたが、そこで「医用画像処理」に出会ったのです。医学部で学ばなくても医療の役に立つ研究ができるということを知り、とても感激したことを覚えています。私のように、将来の道は大学に入ってから決めても遅くはないと思います。人生は何があるかわかりません。幅広い視野で将来を考えてみましょう。

先生の学問へのきっかけ

 今の専門に興味を持ったのは、大学1年生の時に受けた「コンピュータでX線写真を自動解析し、病気を見つけ、人の3次元的な情報を見ながら、骨などを変形して手術計画を立てる」という講義がきっかけでした。私は、小さい頃は体が弱く、病院にお世話になっていたので、医学はとても興味のある分野でした。しかし、解剖実験や血を見ることが苦手だったので、画像処理は、自分でも取り組めて、患者と医師を同時に助けることができる大きな可能性を持っていると感じ、研究を続けてきました。今となっては血にも慣れました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

計測機器メーカエンジニア、電気メーカ開発、電装メーカ開発、通信事業開発

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目加田 慶人 先生がいらっしゃる
中京大学に関心を持ったら

 7月20日(土)にポートメッセなごやで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2019名古屋会場」で、目加田慶人先生が【スポーツ競技力向上のための人工知能】というタイトルの講義ライブを13:30から実施!全部で206名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む145大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 https://yumenavi.nagoya(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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