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講義No.02864

宇宙空間を吹く風――太陽風――

宇宙に吹く風とは?

 方位磁石が北を指すのは地球に磁場があるからです。この磁場を世界各地で常時観測していると、世界中ほぼ同時に磁場が急に変化することがあります。この現象は、太陽大気(コロナ)が宇宙空間へ吹き出した「太陽風(たいようふう)」が原因です。太陽コロナのガスは百万度という高温で、そのエネルギーは太陽の重力では抑えきれず、毎秒300km以上という超音速で絶えず太陽から宇宙空間へ吹き出しています。

地球の磁場の乱れやオーロラを起こす「太陽風」

 太陽風の粒子は、高温や強い紫外線のために電子が取れて「電離」しています。つまり、ガスなのに電気が流れ、磁場を運んでくるのです。これを太陽風プラズマと呼びます。そんな太陽風が地球にぶつかると、磁場の乱れやオーロラを引き起こします。北向きの地球磁場とは反対向きの磁場を持つ太陽風が地球にぶつかると、地球の磁場を変形させ一部をはぎ取ったりして下流に運んでいきます。こうして地球の下流にたまった磁気エネルギーが爆発的に解放されるとき、そのエネルギーをもらった猛スピードの電子が地球の磁場に沿って南極や北極まで降ってきて空気を叩き、オーロラの光を放つのです。そんなときは電離層も地球の磁場も乱れています。

生活に必要な宇宙の天気予報

 太陽風はいつも吹いているのに、私たちは通常それを意識せずに生活できています。強い地球の磁場に幾重にも守られているからです。けれども気象衛星やGPSなど私たちの生活にも身近な人工衛星は、宇宙空間にいるため地球磁場の防御が期待できません。電離層が乱れると通信障害が発生することもあります。そのため太陽風の地球への悪影響を予測する「宇宙天気予報」が最近注目されています。予報の実現のためには、太陽で起こるさまざまな現象のうち、どれが地球に悪影響を及ぼす太陽風を生むのかを知り、それがどのように加速され、いつ地球に到達するのか正確に予測することが必要です。これらを明らかにするために人工衛星や、コンピュータシミュレーションなどの技術を駆使して、世界中で研究が進められています。


宇宙空間を吹く風~太陽風~

この学問が向いているかも 宇宙科学、情報通信工学

東北工業大学
工学部 情報通信工学科 教授
中川 朋子 先生

メッセージ

 宇宙科学というと、天文学や物理学をイメージされると思いますが、実は情報通信科学も深い関わりがあります。通信工学は宇宙科学を支える人工衛星や惑星探査機になくてはならない存在ですし、観測データの解析にはコンピュータやネットワークが不可欠です。興味深い研究結果を発表すると、年齢や国籍に関係なく、世界中の研究者が注目してくれるこの分野は、とてもやりがいがあります。新しいことを発見するのは大きな喜びです。地球や惑星、宇宙空間に興味のある人、大歓迎です。

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中川 朋子 先生がいらっしゃる
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 本学では、「創造から統合へ」をユニバーシティスローガンに掲げ1964年の創設以来、3万人を超える卒業生を輩出し、日本の、とりわけ東北地域の産業・経済の発展に大きく貢献してきました。自然に囲まれた豊かな環境でありながら、仙台市街地にも近く利便性の良い 「八木山キャンパス」「長町キャンパス」の両キャンパスで創造的な思考を学ぶべく、最先端の環境を整え、学生の期待と意欲に応えるカリキュラムを用意しております。
 進化し続ける学びのステージ。それが東北工業大学です。

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