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講義No.02501

「アルプス一万尺」が教えてくれること

「身体」を通して学ぶ大切さ

 昨今「キレる子どもたち」がニュースでも多く取り上げられています。また教育の現場からは、落ち着いて授業を受けられない子が増えた、クラスに馴染めない子が増えた、といった声も聞かれます。
 そのような問題を抱えるクラスで、授業に「アルプス一万尺」などの簡単な手遊びや集団遊び、リズム運動を取り入れてみたところ、3カ月ほどで大きな改善が見られたケースがありました。クラスになかなか溶け込めなかった子どもは次第に仲間と触れ合うようになり、そのほかの子どもたちにも積極的に仲間を受け入れていく姿勢が身についてきたというのです。果たして子どもたちは手遊びやリズム運動から、何をどのように学んだのでしょう。
 他人があくびをしているのを見て、つられてあくびをしてしまったことはありませんか? 人間の身体は、物質的には、一人ひとり別個のものです。しかし、つられてあくびをする行為からもわかる通り、人間の身体は、側にいる人間や他人の身体と無関係に存在するものではありません。小さな子どもにとって、遊びの中で、集団の中で、体を動かし、言葉を発し、リズムを刻むという「身体」を通して学ぶ過程は、とても基礎的で重要なことです。子どもは身体を通して他人と自分との距離や関係を身につけ、自我を形成していきます。昨今の「キレる子ども」などの問題は、幼稚園あるいはそれ以前の段階で、「身体」で学ぶことの不十分さが影響していると考えることもできるでしょう。

子どもから、先生から学ぼう

 仲間と一緒に体を動かし、声を出し、リズムを刻むなど、遊びや朗読、合唱などを通して、子どもたちが成長を遂げることを、熟練した現場の先生たちは、経験上それをよく知っています。「教育学」では、そういった現場の知見を元に、子どもたちが何をどのように学んでいくのかのメカニズムを見つけることが求められます。また、そこで得られた知見を現場にフィードバックしていくことも重要です。子どもたちや先生たちから学びながら、研究は進められていくのです。

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この学問が向いているかも 教育学部

宮城教育大学
教育学部 学校教育講座 教授
田端 健人 先生

メッセージ

 幼稚園や小学校など現場の先生たちと連携しながら、学校教育のなかでどうやって子どもに「学び」や「成長」をうながしていけるか、そのための授業や学級づくり、教師の働きかけ方などについての考察、研究を行っています。教育は明日を担う子どもたちに、何をどうやって伝えていくかを考える責任重大な分野です。また、経済や科学など、実に幅広い領域と関連する分野でもあります。高校時代にはできるだけたくさんの本を読むなど、幅広い知見を身につけていけるよう、心がけてみてはどうでしょうか。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

小学校や高等学校の教員、幼稚園や保育所の教員、学校事務職員、地方公務員

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田端 健人 先生がいらっしゃる
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 宮城教育大学は優れた人格を備えた先生を育てるための人的・自然的な環境や条件を完備しています。またここで学ぶことは、「人を育てる」「児童生徒を育てる」勉強です。そういう勉強はすべての社会、すべての活動の中に適用できるものです。たとえ先生にならなくても、先生になるための勉強が他に何の役にも立たないはずがありません。先生を目指す人はもちろん、先生を目指すかどうか迷っている人にも、宮教大の門は大きく開かれていると、自信を持って言うことができます。

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