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香川大学 創造工学部の教員による講義

関心ワード
  • 加齢臭、
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  • 化粧(メーク・コスメ)、
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加齢臭の原因は27億年前! 新発想のアンチエイジング成分

原因は、約27億年前に地球上に登場した酸素分子

 加齢臭の発生のメカニズムをたどると、地球や生命誕生の歴史である「化学進化」に、その仕組みが隠されていることがわかります。
 約27億年前、シアノバクテリアの光合成により、酸素分子が地球上に登場しました。その後、誕生したミトコンドリアと呼ばれる生命体が、この酸素を使い、呼吸をすることで、大量のATPを生産する技術を獲得しました。いわゆる呼吸におけるTCA回路と電子伝達系です。
 酸素は、呼吸に不可欠ですが、生体分子を酸化させる毒でもあります。不飽和脂肪酸は、酸素や活性酸素により酸化され、過酸化脂質をつくります。過酸化脂質からは、アルデヒド類が生成します。そのうちの1つのノネナールが、加齢臭の原因物質なのです。

臭いだけではない。健康のバロメータ、加齢臭

 ノネナールなどのアルデヒド類は、加齢臭を引き起こすだけではありません。本来は水に溶けるDNAを、溶けないDNAに変性させるのです。DNA変性は、細胞障がいを引き起こし、老化現象(皮膚の老化など)やがんや生活習慣病の原因になります。
 つまり、加齢臭のある人では、がんや生活習慣病の原因となるアルデヒドに常にさらされていることになります。

化学進化発想で肌の老化を抑えるILGコスメ

 これらアルデヒド類の発生や遺伝子への悪影響を抑制するのが、ビタミンE、ビタミンC、酵素などです。植物では、ポリフェノール類もその役割を担っており、ILGもその1つです。ILGには、抗アレルギー作用も確認されており、エイジングやアトピー対策のための化粧品を開発することができました。
 これまでのアンチエイジングは、例えば「コラーゲンやヒアルロン酸を摂取すると肌の老化を防げる」などの憶測から発想されたものでした。しかし、ILG化粧品は、化学進化で生まれた生命体の科学的な機能を研究した結果、開発されたものなのです。

この学問が向いているかも 創造工学部


創造工学部 創造工学科 先端マテリアル科学コース 教授
掛川 寿夫 先生

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メッセージ

 地球上の歴史において、いつどんな物質が誕生し、生命がどう進化していったのか。この化学進化にこそ、病気の発生や老化の原因が隠されています。今、地球上で起こっている環境問題も、すべて化学進化という壮大な歴史をたどることで理解できるのです。地球と生命の起源とも言える化学進化を見つめなおし、そこから発想した化粧品、医薬部外品などに利用できる機能性物質の開発は、私が専門とする研究の1つです。環境と生命現象を1つのフィールドととらえ、さまざまな問題に取り組める魅力的な分野だと思います。

※夢ナビ講義はそれぞれの先生の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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