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講義No.01841

ものの値段が決まる秘密

値段の混乱が引き起こしたサブプライムローン問題

 サブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)を集めた証券化商品の問題は、商品に対する評価、平たく言えば「値段」が付けられなくなったことが原因でした。この場合の「値段」である時価は人によって必ずしも同一ではなく、A氏は1000の価値を認めながら、B氏は500ぐらいしか認めないことがあります。時価を決めてくれる市場も、常に正しく機能しているとは限りません。
 アメリカで端を発したサブプライムローンを原因とする金融危機は、時価があいまいな商品について、良いものも、おかしなものも、ひとまとめにして大量に市場に出したことのツケです。買う方は、良いものと評価して買ったのに中にとんでもなく悪いものが混じっていたため、全体の評価が一気に下がりました。その結果、大きな銀行が巨額の赤字を出しました。

時価を見極めるには

 サブプライムローンを集めた証券化商品では、その借りている低所得者の収入が今どういう状態にあるのか、また彼らが住んでる地域の景気、働いている会社や産業動向はどうかなどまで踏み込んで検討しないと時価の見極めができません。
 また、時価の難しいところはピンポイントではなく、ストライクゾーンのように幅があることです。時価会計では、「時価」が一定の合理的な幅であるストライクゾーンに入っているかどうかを評価することも研究対象ですが、合理性は人によって違うことから、さらに確率や統計の研究も必要になっています。

会計政策が演出する数字

 会社の赤字決算には、経営者の意図が働いていることがあります。
 「少ない金額でも赤字が長年続く会社」と、「二期連続赤字だが、そのあとグッと伸びる会社(V字回復)」とどちらが、株主にとっていいかといえば、二期どんと下げるが、そのあとグッと上がる会社の方が買いかもしれません。経営者がそういう数字を意図的に演出するのが会計政策です。経営者の意図が反映される会計は経営戦略上、ますます重要になっていくでしょう。

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この学問が向いているかも 経営学

中京大学
経営学部 経営学科 教授
吉田 康英 先生

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メッセージ

 経営学を学問として教えたいのではありません。使える経営学を自ら学んでほしいと思います。中京大学の教育理念は「理論と実践」です。実践に使えない経営学では意味がありません。そのため「気づき・学び・実践」をキーワードに新しいカリュキュラムを用意しました。学んでから体験するか、体験してから学ぶか、どちらかを選ぶとしたら、後者です。体験してから学ぶと身につきます。あらゆる変化に対応し、自ら成長しうるビジネス・プロフェッショナルになってみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 大学3年生の時に公認会計士試験に合格し、銀行に就職しました。銀行では海外勤務を含めて主に企画・会計の部署に所属していました。そこでの実務を通じて会計の面白さを知りましたが、銀行は定期的にローテーションによる担当替えがあるため、会計の面白さをもっとじっくりと極めたいと考えるようになり、研究の世界に入ったのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

公認会計士、税理士、メガバンク、地方銀行、信用金庫、生命保険会社、損害保険会社、証券会社、自動車部品メーカー経理、ITシステム会社システムエンジニア、ホテル営業企画、国家公務員、地方公務員、高校教師、

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