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講義No.01750

「うん」と「そう」はコミュニケーションにどんな違いをもたらすか

ごく普通の会話を深く分析してみる

 水面に水滴が落ちる様子を超高速度カメラで撮影すると、ふだん目にしているのとはまったく違う世界が見えてきます。同じように日常会話を深く分析すれば、とてもおもしろいことがわかります。
 例えば一つの文章を二人で完成させるのは、会話の中でよくあるパターン。「昨日行ったのは~」というと「どこどこだよね」と相手が続け、最初にいった方が「そうそう」と答える。あるいは「おれ、昨日どこどこへ行って、こんなことがあって」と切り出せば、相手は次に「おれも実はこんなことがあって」と話をつないでいく。
 一つの文章を共同で完成させることによって相手の発言に対する理解や共感を自然に示すのは、人が無意識のうちに身につけているテクニックです。

「うん」と「そう」はどこがどう違うのか

 「うん」と「そう」といえば、ごく一般的なことばです。では自分が「うん」と「そう」をどう使い分けているのか。そんなことはたぶん意識したこともないでしょう。ところがさまざまな会話を分析すると、「うん」と「そう」では話し手の意識に違いのあることがわかってきました。
 例えば彼氏のことを話していて「昨日、ディズニーランドへ行ったんだ」と言うとき。誰と一緒だったかなんて言わなくてもわかってくれていると思いますね。なのに相手から「彼氏と?」と聞き返されたときは「うん」を使います。すでに話題になっていることだから省略しても大丈夫、そう考えていたことを聞き返されたとき、人は「うん」と答えるのです。
 ところが「昨日、浦安のシーへ行ったんだ」に対して、「ディズニーランドの隣の?」と返されたときは「うん」ではなく「そうそう」と答える。この場合、最初から「ディズニーランドの隣のシーへ行ったんだ」と、こう言えば相手に伝わったのだ、ということを相手の突っ込みで知る。そんなときに「そう」を使います。このようにほとんど無意識のうちだけれど人は、「うん」と「そう」をはっきりと使い分けているのです。

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大阪教育大学
教育学部 社会科教育講座 教授
串田 秀也 先生

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メッセージ

 会話分析とは、人間がふだん当たり前に行っているコミュニケーションの仕組みを研究する学問です。私自身が高校時代に、同級生たちとうまくしゃべれない時期がありました。そこから、人間が話す仕組みに興味を持つようになりました。誰でもうまく話がかみ合わない経験があると思いますが、会話分析を学ぶと、かみ合う会話もかみ合わない会話も根っこには共通の仕組みのあることがわかります。コミュニケーションが苦手かもと思っている人がいるなら、そうした仕組みを深く学んで自分を見つめ直してみませんか。

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 本学は、我が国の先導的な教員養成大学として、教育の充実と文化の発展に貢献し、とりわけ教育界における有為な人材の育成をとおして、地域と世界の人々の福祉に寄与する大学であることを使命としています。この使命を達成するため、実践的な教職能力を養う優れた教員養成教育を推進し、豊かな教職能力を持って教育現場を担える学校教員を育成するとともに、学術と芸術の多様な専門分野で総合性の高い教育を推進し、高い専門的素養と幅広い教養をもって様々な職業分野を担える人材の育成をめざしています。

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