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講義No.01052

なぜ健康維持には運動が必要なのか?

血管は硬くなる

 健康維持になぜ運動が必要なのでしょうか? ここでは血管を例に取り上げて説明します。細動脈という、直径100~200μm程度の非常に細い動脈が硬くなってしまい、そこに一気に大量の血液を押し込もうとすると(高血圧)、血管が破れることがあります。血管はもともと柔らかいのですが、脂質がたくさん流れていたり(脂質異常症)、血管の内側に障害がある場合(糖尿病など)は、脂質が溜まりやすくなります。脂質の蓄積により内膜の肥厚(ひこう)がおき、さらに血管が細く、硬くなり破れやすくなってしまうのです。血管が破れてしまうと、そこから先には血液によって酸素や栄養が運ばれてこなくなってしまい、組織は動かなくなってしまいます。例えば、心臓自身に血液を供給している血管の一部が詰まったり、破れると、心臓のある部分が動かなくなってしまいます。心臓は非常に精密に、四つの部屋を順序よく収縮させることで血液を送り出しているのですが、この動きがおかしくなると、全身に血液をうまく送れなくなってしまいます。

柔らかい血管を維持するために

 では、どうすれば柔らかい血管のままでいられるのでしょう? そこで運動が必要になります。まず、低強度運動は内臓蓄積型肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧を改善します。さらに、血管にも筋肉があり、運動をリズミカルに行うことで、血管自体の機能にもよい影響をあたえます。片足だけで軽く自転車を1時間こぐ運動トレーニングを一定期間行い、運動を行った脚と、運動を行わなかった脚で、血管のコンプライアンス値(伸展性:内圧が増えたときに血管がどれだけ伸びるか)の違いを比較すると、運動を行った脚の血管だけが、実験を行う前に比べてコンプライアンス値が向上し、血管が柔らかくなっていました。このように血管を柔らかくするためには、低強度の運動を長時間行うことが良いのです。


この学問が向いているかも 地域創生学部

県立広島大学
地域創生学部 地域創生学科 健康科学コース 教授
三浦 朗 先生

メッセージ

 北京オリンピック男子陸上400mリレーを見て、パスツールの「偶然は、準備のできていない人を助けない」という言葉を思い出しました。偶然巡ってきたチャンスに、それまで積み重ねていたバトントレーニングが生きて、トラック種目で日本男子初のメダルを獲得することができました。自分の能力を最大に発揮するためには、スキがないように計画を立てて準備を怠らないことです。教養のある人というのは、このように自分をしっかり把握している人のことです。自分をよく知り、目標を立て、計画性を持って生活を送ってください。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

医療福祉機関や官公庁の職員(保健所・病院・学校[栄養教諭]・介護福祉施設)/食品・給食関連企業の営業・企画・開発・製造・製品管理/関連分野の大学院進学

大学アイコン
三浦 朗 先生がいらっしゃる
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 県立広島大学は、教育、研究、地域貢献、国際交流のいずれにおいても公立大学として一級の大学になっています。「主体的に考え、行動し、地域社会で活躍できる実践力のある人材の育成」を目標に、教養教育では、大学4年間の学士課程教育を通じて実施する「全学共通教育科目」を設定するとともに、専門教育においては、教養教育との連携を図りながら、「専門科目」を系統的に設定することにより、バランスのとれた教育内容を提供していきます。

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