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講義No.10301

人にとって快適な環境を追究する「建築環境・設備学」

エネルギーを使わず快適な室内環境を形成するには

 あなたが設計事務所で働いているとしましょう。「鉄道駅のコンコースが暑くて困っています。空調を使わず涼しくしてほしい」という依頼があったら、あなたはどんな方法でそれに応えますか?
 都市部で一般的な橋上駅はコンコースに沿って店舗や看板があるため、風の通りが悪いことが多く、熱がこもって暑くなりがちです。そこで、どこに開口部をつくれば最も通風が得られるのか、窓から直接侵入する太陽光を減らせば室内気温がどれくらい下がるか、などを、三次元空間の熱環境シミュレーションによって検討することで改善効果を顧客に提案することができるようになります。

既存建物のデータ化と室内環境の解析

 既存の古い建物について、建て替えずに性能を良くしたい、という依頼に対してはどうでしょう?
 古い建物では、設計図面が残っていない場合や、あったとしても手書きの図面しかないことは一般的です。しかし建物の三次元データを使った室内環境の検討を求められることがよくあります。そこで、3Dスキャナやドローンでの撮影によって得られたデータから、建物形状を簡易に作成できれば、コンピュータによる室内環境の解析を行うことができます。

技術検討に基づく提案を支える建築環境・設備学

 一般住宅の場合、「ここに窓がほしい」と施主が言った場合、設計者は、知識や経験で「そこに窓を作ると室内が暑くなる(または、寒くなる)」ということを説明します。ただし、経験の浅い人や特殊な環境条件においては、一般論としての知識が通用せず失敗してしまうことも起こり得ます。理論計算による技術検討や誰もが納得できる客観的データを顧客に示すことが大切です。
 建築学の学問分野は幅広く、計画・設計、建築環境・設備、材料、構造、歴史などがあります。これまで例として挙げた内容は「建築環境・設備学」です。この分野では、人にとって快適な環境の追求を目標に、空調、換気、照明や音環境などの物理的環境とそれを利用する人の心理について学びます。

参考資料
1:建築環境・設備学

この学問が向いているかも 建築学、建築環境工学、環境心理学

東北工業大学
建築学部 建築学科 講師
大石 洋之 先生

先生がめざすSDGs
メッセージ

 大学1年生から3年生までの建築の勉強は、覚えることは多いですがあまり難しくはありません。高校で、数学と物理をきちんと履修していれば十分です。ですが、4年生の卒業研究になると急に学問的に深いことを求められます。そのため、課題を解決するための知識を自分で学んで身につける意識が重要になります。また、建築を学ぶならば、社会とつながる幅広い経験をしてほしいと思っています。例えば、自分自身が面白いと思うことを企画し、実現する経験は自身の成長につながります。ぜひ一緒に学びましょう!

先生の学問へのきっかけ

 私は中学卒業後、高等専門学校の建築学科に進学しました。高専に進学していた姉に校風がとにかく自由だと聞いたからです。当時は理科や技術が好きで、建築か電気か迷いましたがデザインにも興味があり建築を選びました。高専では建築に関する基礎知識をしっかりと学び、卒業すると二級建築士受験資格が得られるので、大学在学中に取得しました。その後、大学院での学位取得、博士研究員、建築設計事務所での勤務を経て、東北工業大学に着任しました。学生には実際の仕事に役立つ技術を多く学んでほしいと思い、指導に取り組んでいます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

建築設計事務所・設計者/設備工事会社・技術者/住設機器メーカー・開発/インフラ事業者・建築部門/マーケティングリサーチ会社・リサーチャー、分析担当者

大学アイコン
大石 洋之 先生がいらっしゃる
東北工業大学に関心を持ったら

 本学では、「創造から統合へ」をユニバーシティスローガンに掲げ1964年の創設以来、3万人を超える卒業生を輩出し、日本の、とりわけ東北地域の産業・経済の発展に大きく貢献してきました。自然に囲まれた豊かな環境でありながら、仙台市街地にも近く利便性の良い 「八木山キャンパス」「長町キャンパス」の両キャンパスで創造的な思考を学ぶべく、最先端の環境を整え、学生の期待と意欲に応えるカリキュラムを用意しております。
 進化し続ける学びのステージ。それが東北工業大学です。

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