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さあ、国際法のホール・ニュー・ワールドへ

関心ワード
  • 国際連合 、
  • 第二次世界大戦 、
  • 人権 、
  • ルール 、
  • 安全保障 、
  • 戦争 、
  • 国 、
  • 国際法

講義No.g009924

国際法って何だろう? ~国の権利を守る? 人の権利を守る? ~

国際法とは

 国際法とは、国家間の関係を規律するルールです。17世紀に国際法は大きな発展を遂げましたが、20世紀に起きた2つの世界大戦を経て、その構造は大きく変わりました。ポイントは2つです。1つは「戦争が違法になった」ことです。それまで戦争は、紛争解決の手段として放任されていましたが、国際連合の誕生により違法となりました。2つ目は「人」をアクターとして国際法を整備する流れができたことです。以前、国際法の主体はもっぱら「国」だったのですが、世界大戦を教訓に、より「人」に着目していくようになりました。

「戦争は二度と起こしてはならない」

 第一次世界大戦前までの戦争は、武力で勝敗を決する決闘のイメージで語られることもあったように、国際紛争解決の手段であり、違法とはされていませんでした。しかし、今日では武力の行使は原則として違法となり、例外的に武力を使えるのは、自国の防衛(自衛)の場合、あるいは、違反国に対する制裁の場合のみとなったのです。ここには、「戦争は二度と起こしてはならない」という国際連合の強い思いがあります。
 また、「人」の権利は、国ごとに憲法で守られてきました。しかし、かつて、第一次世界大戦後に多額の戦争賠償を課されて疲弊したドイツ国民は、ヒトラー政権を生み、第二次世界大戦時に国内外のユダヤ人を迫害したのです。この惨事を通じ、人類は、人権保障を国任せにしていたことの弊害、人権保障と平和の維持との関連性を学びました。今日では、国際法を通じて「人」の権利を尊重する仕組みが整えられてきています。

「人間の安全保障」という考え方へ

 今日でも、国の中で起こる内戦により、多くの人々が命の危険にさらされる恐怖や欠乏(貧困など)に直面しています。そこですべての人がこうした「恐怖や欠乏から自由であるべきだ」という考えが重視されるようになりました。「国」を守るための「安全保障」を、「人」を守るための「人間の安全保障」という考え方に昇華させ、国際法は、「人」に着目しながら、ますます発展を続けています。

この学問が向いているかも 法学、国際法学

大阪経済法科大学
国際学部 国際学科 助教
藥袋 佳祐 先生

メッセージ

 どんな分野であれ、学問は2000年以上の膨大な時間をかけて築かれてきた人類の叡智(えいち)の結晶です。大学は、そのような人類の叡智に触れることができる貴重な場です。あなたが、大学で学んだ知識、身につけた論理的思考力や表現力を、さらなる人類の発展に役立たせることができる人になってくれることを願っています。学問に触れる機会をないがしろにせず、真理や理性を追究し続けてきた先人の努力の結果を、1つひとつ丁寧に、しっかりと学んでいきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 中学生の頃から歴史が好きな読書家で、司馬遼太郎の大ファンです。特に他国から「不平等条約」を押し付けられ、日本が奮闘した明治時代に強く惹かれました。それは、日本が欧米諸国間で発展した国際法に初めて触れ、大国を相手にもがいた時代でした。国際法に興味を持ち、大学は法学部に進学します。卒業論文をきっかけに研究の面白さに目覚め、大学院へ進みます。そして、自分のアイデンティティに関わることを研究テーマにしようと考え、自分の母国である「日本」と「国際法」が激しく交差する「戦争」というテーマにいき着きました。

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藥袋 佳祐 先生がいらっしゃる
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 大阪経済法科大学では、学生一人ひとりが目標や進路に応じて経済学・法学の専門知識を体系的・効率的に学ぶことができるよう、コース制を導入。また、他学部科目を最大30単位認定する「経法相互乗り入れ」を実施。経済と法律を組み合わせて学ぶことが可能。さらに難関試験に向けた四年間一貫指導を行う「Sコース」(受講料無料)や、多彩な「資格講座」などを開講。こうした教育システムを活用して、有名・優良企業をはじめ、法科大学院・公務員など多彩な分野に合格者を輩出しています。