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迫りくる南海トラフ巨大地震と医療支援活動

夢ナビライブ2019大阪会場にて収録

1分動画1

医療チームでの海外援助

1分動画2

南海トラフ地震の想定

1分動画3

医療関係者の普段の防災活動

30分動画

講義を視聴する(30分)

関心ワード
  • 災害 、
  • 救急医療 、
  • リハビリテーション 、
  • 医師 、
  • DMAT(災害派遣医療チーム)

講義No.g009765

教訓を生かして進化する、日本の「災害派遣医療」

現実の『コード・ブルー』

 災害派遣医療は、現場にドクターヘリで駆けつけ、救急医療を行う医師たちを描くドラマでより広く知られるようになりました。国内で災害や事故が起こったら、直ちにドクターヘリやドクターカーが現地に駆けつけます。消防と一緒に現場で処置を行って、適切に病院に運びます。病院では高度な医療を迅速に行うために、医師、看護師などがチームで動きます。

阪神・淡路大震災の重い教訓

 1995年の阪神・淡路大震災の死者・行方不明者は6400人以上を数えました。当時は初期医療対応が遅れ、もし平常時の医療体制だったら500人は救命ができたと言われています。この重い教訓を生かすために、2003年に災害時の幹となるセンターとして兵庫県災害医療センターが設立されました。2005年には厚生労働省により、発生から約48時間以内の急性期に対応できる医療チーム「DMAT(ディーマット=Disaster Medical Assistance Team)」が発足しました。その後DMATは、2011年の東日本大震災をはじめ多くの災害時に出動しています。

進化する災害医療

 災害派遣医療チームは国内だけでなく、海外の大災害発生時にも結成され現地へ急行します。医療機器・器具類、薬品、備品、スタッフの生活用品など、膨大な準備品が常にメンテナンスされた状態で空港に保管されており、スタッフと共に飛び立ちます。災害医療の役割は、現地での医療行為だけでなく、患者を被災地以外の遠隔地の病院へ迅速に輸送することにまで及びます。輸送が困難な海外の地域では現地で手術まで行うこともあります。また、慢性疾患がある患者やリハビリテーション治療が必要な患者のケア、予想される災害への体制づくりなど、これまでの活動で得た新たな課題への対応も急務で、発生が予想される南海トラフ巨大地震に備えています。

この学問が向いているかも 災害医学

大阪医科大学
医学部 医学科 准教授
冨岡 正雄 先生

メッセージ

 医師の使命は、どんな時でも人々に安心・安全な医療を提供することです。災害時に現場で医療を行うには、多くの訓練や綿密な計画に基づき、刻々と変わる現場状況に対応して瞬時に的確な判断を下さなければなりません。厳しい任務ですが、被災地の人々に直接貢献でき、医師として大きなやりがいがあります。
 特に、医療が遅れている海外の国へ日本の医療チームが行くと、高度な技術や体制に驚かれ、感謝されます。災害派遣医療は医療の一側面ですが、医師となったらぜひあなたもチャレンジしてください。

先生の学問へのきっかけ

 私は、災害救急医療の現場を数多く経験してきましたが、初めから救急医療を志していたのではありません。兄が外科医をめざしたことで医学に興味がわき、スポーツが好きだったので整形外科の臨床医となりました。1995年に阪神・淡路大震災が起こり、その教訓を生かすため、神戸に災害医療センターが設立され、災害救急医療に関わることになりました。スリランカやネパール、パキスタンの災害でも医療チームの一員として現地に飛びました。現在は、活動のかたわら、災害救急医療の知識とスキルを持つ医師の育成にも情熱を注いでいます。

大学アイコン
冨岡 正雄 先生がいらっしゃる
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 大阪医科大学は1927年の創立以来、「高度な医療職業人の育成」を標榜し、現在までにおよそ9,000名もの医師を輩出してきました。平成22年春に新たに看護学部を開設し医学部生と看護学部生がともに学べる学習環境を確立し、「医看融合教育」を実現。
 現代のチーム医療における医師、そして看護職者としての役割を学生時代から強く意識できる恵まれた医療教育の環境の中、社会に貢献できる高度医療人を育成します。