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男らしさ
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女らしさ
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当たり前
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男性
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性別
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ラプンツェル
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プリンセス
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白雪姫
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シンデレラ
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ディズニー
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ジェンダー
講義No.g009204
「男らしさ」や「女らしさ」の通念を疑ってみよう
社会的・文化的な性「ジェンダー」
私たちは社会の中で、男性はこうあるべき、女性はこうであるべき、などと性別を社会的・文化的基準でとらえて考える傾向があります。こうした社会的・文化的な性別は「ジェンダー」と呼ばれています。そして、人はともすると、誰もが「それは男性だから、女性だから、当たり前」という自明性を持ってジェンダーを受け入れてしまう傾向があります。しかし、私たちが考える「男らしさ」や「女らしさ」は、実は時代とともに刻々と変化しているのです。
SMAPとディズニーのプリンセス
日本ではかつて、俳優の高倉健さんのように、たくましさや強さ、背中で語る寡黙さといった「かっこいい」イメージが、男らしさの象徴と考えられていました。その後、SMAPのようにコントや料理などもこなせる多彩なタレントが台頭し、面白さ、まじめさ、やさしさ、細やかな気配りなど、それまで女らしさとされてきたような特性も「かっこいい」と受け止められるようになりました。
一方、女らしさのイメージの変遷は、ディズニーのプリンセスの変化をたどってみるとわかりやすいでしょう。かつてはシンデレラや白雪姫のようにプリンスの登場を待つ、どちらかというと受け身がちなプリンセスが多かったのですが、最近では『アナと雪の女王』のアナや、『塔の上のラプンツェル』のラプンツェルのように、積極的で自立したプリンセスが肯定的に描かれるようになりました。日本でも『美少女戦士セーラームーン』の頃から、「女の子も戦う時は戦う」というイメージが定着してきています。
生き方を考えさせる社会学
社会学の研究をする際は、このように誰もが当たり前だと考えていることを、「そもそもどうして当たり前なのか」、と疑ってみる視点が必要です。こうした学びを深めていくことは、私たちの生き方そのものにも影響を及ぼします。社会学は、私たちはどう生きるべきかというテーマにもつながる学問なのです。